デモ、デモ、芝居、芝居
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先週の金曜日から日曜日にかけての3日間、2度のデモに参加し、2つの芝居を観た。充実した3日間だったが、身体がドロドロに溶けたようになってしまった。
2月25日の金曜日は、仮放免者の会 2.25デモに参加した。デモの模様はこちらhttp://praj-praj.blogspot.com/2011/03/225-stop-re-detention_01.html
「仮放免者」とはあまり聞き慣れない言葉だと思う。仮放免者の会のホームページには次のように説明している。
「日本には、他の国と同様、難民や移民として生活している人がたくさんいます。しかし難民認定の申請はほとんどが却下されます。また、移住労働者としてやって来てすでに日本の地域や職場に根ざしていながら正規の滞在資格を得られない人がたくさんいます。
入国管理局(入管)は、正規の在留資格をもたない外国人をすべて収容所に収容することを「原則」としています(全件収容主義)。しかし、そうした外国人全員を収容することなど不可能なので、収容しきれない外国人を、入管側からすればいわば例外的な「お目こぼし」として「仮放免」しています。仮放免には、保証人と数十万から300万円の保証金が必要です。」
デモには約70人が参加した。仮放免中の外国人やそれを支援する日本人である。デモ隊は品川駅前で集会を持った後、東京入国管理局までデモ行進した。「われわれに自由を!」「われわれに正義を!」と訴える仮放免者たち。入管の周りを一周する時に、中に収容されている人たちが鉄格子の間から顔を見せていた。
月刊イオでは3月号から「抑圧され排除される難民たち」というタイトルで、日本で正規の在留資格を持たない外国人の現状と日本の入管行政の問題点を取材した記事の連載を始めた。取材の一環でもあるのだが、私も日本に住み日本の入管行政の網の中で暮らす一人の外国人として参加した。
仮放免者の会のホームページでも指摘されているが、このようなデモに参加すると、当然、入管当局に目をつけられる。それがどのような不利をもたらすかもしれない。私は特別在留資格を持って日本で暮らしているが、それでも、このようなデモに参加すると少なからず不安を感じる。それでも仮放免の人々がこういった闘いを起こすのは、日本当局の抑圧の激しさを身をもって体験しているからであり、闘わないと当然の権利も得られないとわかっているからである。
翌日の26日土曜日には代々木公園で行われた「朝鮮学校への『無償化』即時適用を求める大集会」に参加した。
このことは、昨日の日刊イオで(里)さんが書いているので、詳しくは触れない。
ひとつ、この問題で大きな集会とデモを行うのはこれで4回目である。昨年3月に1回目の集会とデモが行われた時は、参加団体が69だったが、今回は324の団体が賛同した。確実に支援の輪が広がっている。と言うか、誰が見ても無茶苦茶なことを日本政府はこの1年間やってきたのだ。
もうひとつ、「無償化」からの朝鮮学校排除の問題で、ソウルにある日本大使館の前で「一人デモ」が昨日から行われている。北海道の朝鮮学校のドキュメンタリー映画を作ったキム・ミョンジュン監督らが始めた。何時間か交代でプラカードを持って抗議を行っている。(http://yfrog.com/hsb2qzrj)
2月27日の日曜日には新宿で、大阪で活躍するタルオルムとMayという二つの劇団の芝居をダブルヘッダーで観た。タルオルムは「金銀花永夜」という朝鮮学校を舞台とした話。Mayは「十の果て」という朝鮮戦争前夜を舞台とした朝鮮人と日本人少年の話。 この二つの芝居のことも書こうと思ったが、長くなったので、次回にまわします。(k)