ラジオについて
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最近、またラジオを積極的に聴き始めた。
昔はそれなりのラジオ少年だった。聞き始めたのは中学生の頃からだろうか。自分の部屋はあったが、テレビはなかった。そこでラジオの出番だ。夜、ラジオのつまみを回して(昔はデジタルで一発チューニングなんてなかった)、お気に入りのパーソナリティの番組を耳をすまして聞いた思い出がある。音楽CDを好きなだけ買うお金などないので、ラジオでチェックしていた。
そして大学時代。全寮制で、テレビなどない。当時はインターネットもなかった(存在はしていたが、一般に普及はしていなかった)。新聞などの紙媒体を別にすれば、ラジオが自分と外の世界をつなぐ唯一のメディアだった。ルームメイトの影響か、部屋にはAM、FM関係なく常にラジオ放送が流れていた。深夜番組を聞きながらみんなであれこれとツッコミを入れてみたり、英語放送でリスニング力を鍛えてみたり。ラジオを通じてオールジャンルの音楽に接しながら、自分のお気に入りのアーティストや曲の幅を広げてみたり。自分の音楽鑑賞の嗜好性の大きな部分は大学時代のこのような経験を通じて形作られたといっても過言ではない。
ラジオにまつわるどうでもいい個人的体験を書き連ねてしまったが、再びラジオを聞き始めるようになったきっかけは今回の東日本大震災だった。震災を機にラジオというメディアが再び脚光を浴びた。被災者に必要な情報を迅速に伝える「ライフラインメディア」、人々に安らぎを届ける「パーソナルメディア」としての役割。今回のような大災害が起きると、テレビや新聞のようなマスメディアでは、被災地が本当に必要としている情報を報道しきれない。そこで、地域密着のコミュニティFMなどが注目された。
ラジオの魅力とは何か。思いつく限り並べてみると、
音だけのメディアなので、想像力をかきたてられる。パーソナリティの「素」が出るのか、テレビではいえないような過激でディープなことも言ってくれたりする。双方向性や、「~ながら聴き」できるのも魅力かもしれない。音楽もオールジャンルでチェックすることができる。そして今回証明されたように、災害時にも強いということだろうか。
実際に、このたびの震災関連の取材ではツイッターとともにラジオが役立った。震災直後、鉄道も飛行機も高速道路もダメで、一般道から被災地に向かう車中、主な情報源はラジオだった。被災地でも、準備しておいたポケットラジオが活躍した。移動の車中ではよく地元のラジオ放送が流れていたが、全国メディアに比べて現地の雰囲気をよく知ることができたように思う。
最近ではラジオ放送をインターネットで配信するradikoというサービスもある。
最近の若い世代はラジオをあまり聞かないと言われているが、個人的にはたくさん接してもらいたいと思っている。違った世界が広がること請け合いだ。(相)
ラジオ
国際放送を聴きます。
朝鮮放送や、北京放送やロシアの声放送の日本語放送。
ラジオは、そろばんと同じで、絶対なくならないし、なくては困る、人間が作った最も賢い発明品。
Unknown
たけちゃんさん、コメントありがとうございます。さまざまなメディアが登場し、ラジオは以前ほどの影響力はありませんが、たけちゃんさんの言うとおり、これからもなくならないと思います。