即刻朝鮮高校に「無償化」を!6・23集会
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一昨日の6月23日、朝鮮学校への「高校無償化」即時適用を求める大集会が東京と大阪で行われました。
東京・池袋の豊島公会堂で行われた集会は、賛同団体が327団体、会場には朝鮮学校生徒をはじめとする同胞、日本人の約1000人が詰めかけ、立ち見が出るほどでした。
東京で行われる大規模集会としてはこれが5回目。壇上でお話された方の多くが「毎回これを最後にし、次回は勝利集会にしたいと言っているのに」と悔しさを吐露していました。あと何回繰り返せばいいのかと、私も同じ気持ちでした。
周知の通り「無償化問題」の浮上から1年以上が経った現在も、朝鮮学校は制度から排除されたままです。これまで朝鮮学校関係者、同胞、日本市民が連帯して幾度となく要請活動を行ってきた甲斐もむなしく、2010年度の卒業生らは除外されたまま旅立ち、新学年度が始まりました。今年はじめの東京朝鮮学園の行政不服審査法にもとづく異議申し立てに対しても、高木文科相は「砲撃事件が東北アジアの平和を損なうものであり、万全の体制を整える必要がある」とし、手続きを再開しないと答えました。のみならず日本政府は、「審査に要する期間や東日本大震災への対応を考えると今年度中の再開は困難」(3月25日文科大臣)と、大震災まで「理由」にあげる始末。
また今日「無償化問題」は朝鮮学校へのさらなる敵視と差別を助長しています。「無償化」からの排除ではまだ足りず、東京、大阪(高級部のみ)、埼玉、千葉、宮城では朝鮮学校への補助金をも打ち切るという事態が起こっています。集会はこのような政府の愚挙に対する怒りで溢れていました。
今回、韓国から映画「ウリハッキョ」の金明俊監督と歌手の孫炳輝さんがお越し下さり、イ・ジサンさん、安致環さん、権海孝さんからはビデオメッセージが届きました。韓国の有志たちの来場も手伝って、集会は大変な盛り上がりを見せました。私自身も今回の集会に参加して、回を重ねるごとに支持者は増え、連帯感が増していくのを肌で感じました。
集会では今後の活動方向を法廷闘争に転換し、現在訴訟準備に入っていると報告されました。愛知では弁護団が結成、東京でも訴訟へ向け着々と準備を進めているとのことでしたが、現在は準備段階ということで具体的なことは明示されませんでした。政府がこのまま無視を決め込む以上、法廷闘争は致し方ありません。ですが裁判になった場合、子どもたちが法廷に立たなくてはなりません。そのために今年もまた貴重な時間を裂いて闘わなければならない朝鮮学校生徒たちを思うと、なんとか訴訟を起こさず問題を解決したい。政府にはもっとまじめに向きあってほしいと思います。そもそも政府が蒔いた種なのですから。
集会には私が5年前に教育実習で担当した生徒も来ていました。彼は今年の春朝鮮高校を卒業し、「後代に正しい歴史を伝えたい」と、朝鮮大学校に進学しました。ついこの間まで当事者として声を上げていた彼の、集会に参加する胸中はどんなものだったのかを思うとやりきれない思いでした。彼らの尊厳を回復するためにも、日本政府はこれ以上子どもたちを犠牲にしないでほしいです。(淑)
Unknown
ブログに紹介させていただきました。
Unknown
金日宇さま
コメント、紹介ともにありがとうございます。