震災から5ヵ月
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前々回のブログで福島朝鮮初中級学校における放射性物質除染作業について触れました。その中で、福島県が行う校庭の汚染表土除去作業の費用補助の対象に福島朝鮮初中級学校も含まれることになったと書きました。補助されるのは経費の1/2です。
つい先日、福島県私立専修学校等運営費補助金(線量低減化支援事業)交付要綱の一部を、現地にいる方を通じて入手しました。同要綱の第1条には、
「県は、東日本大震災により発生した東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う県内の私立高等専修学校及び外国人学校(以下「私立専修学校等」という。)における生徒が受ける放射線量の低減化を図るため、私立学校法(昭和24年法律第270号)第3条の学校法人、私立学校法第64条第4項の法人(以下「学校法人等」という。)に対し、福島県補助金等の交付等に関する規則(昭和45年福島県規則第107号、以下「規則」という。)及びこの要綱の定めるところにより、予算の範囲内で補助金を交付する」と記されています。
文書にはっきりと外国人学校と記されているのが注目されます。福島県内の外国人学校とは唯一、福島朝鮮初中級学校で、「私立学校法第64条第4項の法人」には各種学校が含まれます。
線量低減化支援事業には、校庭等表土改善のほかに高圧洗浄機、エアコン、扇風機などの空調設備の購入、設置にかかる費用の補助(2分の1)も含まれます。
また、福島県は通学路や公園の清掃など県内各地域の放射線量低減の取り組みを地域住民に委ねる方針を決め、市町村を通して町内会、自治会、PTA、ボランティア団体などに空間線量計や高圧洗浄機などの購入費として50万円を上限に助成すると報じられています。(福島民友ニュース)http://www.minyu-net.com/news/news/0706/news8.html
福島県においては、朝鮮学校に対しても除染関連で行政の支援の枠組みがある程度整備されましたが、他の地域も含めて今後も外国人だから、外国人学校だからという理由で、震災復旧対策、原発事故対策事業の枠外に置かれることがあってはならないと思います。
東日本大震災から昨日で5ヵ月。ある程度は仕方のないことですが、当初に比べると、人々の被災地に対する関心も少なくなってきています。
イオでは7月号から毎月、被災地同胞のエッセイを掲載しています。数日後にできあがる9月号には福島朝鮮初中級学校で行われた除染作業の記事も載っています。半年、1年と時間が経っても、可能な限り情報を発信し、被災地同胞支援に少しでも貢献していきたいと思っています。(相)