朝・日サッカー戦のスタンドから高校無償化問題を考える
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先週の金曜日(2日)、埼玉スタジアムで朝鮮民主主義人民共和国と日本のW杯3次予選の試合を観戦しました。朝鮮の代表チームが日本で試合をするのは6年ぶり。そのときと同じスタジアムです。代表チームのみならず、この間、朝鮮から人は来日していないわけですが…。
スタンドはもちろん、ほとんどが日本のサポーターですが、一画を朝鮮のサポーターが赤く染めました。アナウンスでは「朝鮮民主主義人民共和国」と、国名をちゃんと正式名称で呼んでいました。「北朝鮮」と呼んだらどうしようかと、ハラハラしていました。対して日本のことは、「サムライブルー・ジャパン」とかなにか、変な呼び方をしていました。
スタンドには朝鮮の国旗がはためきます。そして、国歌斉唱では朝鮮の国歌「愛国歌」が流れました。
試合はご存知の通り、残念な結果でしたが、朝鮮は粘り強く守りよく戦ったと思います。そして、赤いサポーターたちも懸命に応援していました。6年前よりも、応援は熱かったのではないでしょうか? この間のいろいろな思いが爆発しているという感じでした。
後で、ネット上のいろいろな文章を見ていると、日本の人たちはあれほど多く朝鮮を応援する人がいたことを(5000人だったそうです)、不思議に思っているようです。中には朝鮮から応援のために人がやってきたと思っている人もいたようです。
「なんであんなに、あの北朝鮮を応援するのか」というのが、多くの日本人の思いなのでしょう。多くの在日朝鮮人がなぜ朝鮮を応援するのか、それを説明すると非常に長くなるし難しい。
ひとつ言いたいことは、現在、日本で広がっている「北朝鮮像」が正しいのか、日本の人たちに考え直してもらいたいということです。
「高校無償化」の朝鮮学校に対する適用審査が再開しました。しかし、やはりというか、様々なところから再開に反対する声が上がっています。産経新聞が審査再開反対のキャンペーンを展開しているのをはじめ、猛反対と言ってもいいくらいの反発がおこっています。
野党の自民党は、「朝鮮学校無償化手続き再開に強く抗議し即時撤回を求める決議」なるものを発表しています。内容は片山さつき議員のHPに掲載されているので読んでもらえれば良いのですが、こんな政党が政権を握り国を動かしていたのか、こんな人たちが国会議員なのかとあきれてしまうほどひどい内容です。
http://satsuki-katayama.livedoor.biz/archives/5825498.html
このブログで何度も書いているように、日本は過去のアジア諸国に対する侵略や植民地支配、多くの人々を殺りくした国家犯罪を、清算せず反省せず謝罪していません。そして敗戦後からいままで在日朝鮮人を抑圧・監視・管理してきました。
私は、世界で一番の犯罪国家はアメリカだと思っています。イラクをはじめ多くの民衆をその軍事力で虐殺しています。日本はそれを支持し共犯者として行動しています。
スタンドで朝鮮の国旗を振り応援してる在日朝鮮人は、普段、日本のあちこちで日本人の隣で生活しています。朝鮮学校もいろいろな機会に門戸を開けているので、誰でも見学できます。
在日朝鮮人や朝鮮学校の存在は、日本が自らを見つめなおし行動するために、非常に重要なものだと思います。そのために存在しているわけではないですが。
日本はいま、「北朝鮮」に関連することがらについて、冷静に判断することができなくなっている。朝鮮や在日朝鮮人や朝鮮学校のことを、多くの日本人にちょっと立ち止まって見つめなおし、考え直してほしいと、朝鮮対日本の試合後、今日まで考えていました。(k)
こんばんは
先日の試合、私は日本人ですが、北朝鮮の応援席でリャンヨンギ選手を応援しました。ベガルタ仙台で今や彼は無くてはならない存在です。代表に選ばれたリャンを応援できてほんとに良かったです。そして、こんな事を書くと色々な所から意見が出るかもしれませんが、在日朝鮮人の方々に温かく迎え入れてもらって正直嬉しかったです。またリャンが代表に選ばれて日本で試合があれば応援に行きたいと思います。
Mさんへ
コメント、ありがとうございます。また、リャンヨンギ選手への応援、ご苦労様でした。在日朝鮮人とも応援席で交流できたとのことで、良かったですね。また、一緒に応援しましょう。