今日は大事な会議の日
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季節はもう秋ですね。過ごしやすい陽気が続き、朝晩は冷え込む日も多くなってきました。現在、イオ編集部では12月号の制作に取り掛かっています。それと並行して来年の年間企画立案作業も行っています。
通常の編集作業に加えて、年間企画の立案、そして年末年始も絡む10月から12月末~1月初めに続くこの時期が1年で最も忙しい時期かもしれません。
その年間企画立案作業も大詰めにさしかかっています。ここで、イオの年間企画立案のプロセスを簡単に説明します。
まず、編集部員全員で1年間の総括が行われます。1年間の特集、連載企画を議論の俎上に上げて、どの企画が良かったかのか、イマイチだったものはどれか、改善すべき点は何かなど、その年の編集コンセプトに沿って読者からの反響も加味しながら意見を交換します。そして、連載モノに関して「打ち切り」「そのまま継続」「改善したうえで継続」というふうに編集部員一人ひとりの意見を出し合い、来年の編集コンセプトと方向性についても各自見解を述べます。ここまでが第1段階。
第2段階では、第1段階の議論に基づいて、編集部を2つのチームに分けて来年の連載企画を作成します。チーム内では各々が企画案を持ち寄ってプレゼンした後、それを全員で吟味し、ふるいにかけます。数回の会合を経てチームとしての企画案が取りまとめられるわけです。
そして最終の第3段階。Aチーム、Bチームが集まる全体協議で各チームが作成した年間企画案を全員の前でプレゼンし、議論をたたかわせます。来年のコンセプトを固めて、連載モノに関しても「採用」「ボツ」を決定します。さらに、この場で出た意見をまとめて編集部レベルの最終的な年間企画の出来上がりとなります。
簡単どころか、結構な具合で詳しく説明してしまいました(汗)。まあ、特別珍しいやり方ではなく、どこも似たような感じだと思いますが。
現在、年間企画立案プロセスは第3段階にさしかかっています。本日今から編集部員全員参加の会議が開かれ、その場で大枠が決定します。Aチーム所属の私はプレゼン役を仰せつかりました。しっかりとプレゼンしたいと思います。
私は昨年7月にイオ編集部へ移ってきました。思い起こせば去年の今頃は、足りない頭を必死に動かしながら企画をひねり出した記憶があります。以前所属していた新聞では年間単位の企画を事細かに決めるという仕事のやり方を経験してこなかったので、かなり苦労しました。
何を書くのか、どのように伝えるのか―。言論に携わる者として当然の問題意識ですが、月刊誌という今までとは別の媒体の仕事をする過程で、この問いについて違った角度から考える機会に恵まれました。既存の読者はもちろん、さらに広範な層の人びと(同胞、日本人)に届く言葉、文字通り同胞同士を、朝・日を「이어주는」(つなぐ)言葉をいかにして生み出し、紡いでいくのか。その答えが簡単に見つかるなら誰も苦労はしませんが、この困難なミッションに取り組むことが、私も含めて在日同胞系のメディアに携わるすべての人びとに課せられた責務だと思っています。
来年、イオはどんな新しいことをやるのか、その一端は12月下旬に読者の手元に届くであろう来年1月号で明らかになるでしょう。乞うご期待を。(相)