今年も残りあと6日
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タイトル通り、今年も残すところ約1週間となりました。
2011年を振り返ると、世の中ではいろんなことが起きていました。大体は良くないことばかりだったような気がします。
日本では毎年、「今年の漢字」は何だったかと話題になります。今年は「絆」でした。
(絆…?!)と強烈に違和感を感じたため、自分でも少し考えてみました。
私が思った今年を表す漢字は「嘘」です。
思えば3月、東日本大震災は自分の人生において本当に大きな衝撃となりました。
福島第一原子力発電所の事故が起こり、それまで「放射性物質」やら「被曝」についてまったく知識がなかった私は、
一体何をどうするべきなのかよくわからないでいました。
あの時ほど無知が恐ろしいと思ったことはありませんでした。
それからは、自分なりに必死にいろいろと情報を収集していきました。
調べれば調べるほど、事態がすごく深刻なのがわかり、ひどく落ち込んだりもしました。
テレビでは政府や東電があからさまな嘘をしゃべっていることも知りました。
そういう違和感やギャップでいっぱいでした。
日本という国や企業の体制、もっと大きくいえば嘘でも鵜呑みにしてしまうような世間の雰囲気みたいなものに
あれほど強く不信感を抱いたことはありませんでした。
今まで、頭ではわかっていても、心から、という訳ではなかったみたいです。
でも、今回のように「命」に関わる問題が起こってから、自分の中で何かが音をたてて崩れていくのを感じました。
少し大げさかもしれませんが、地震と原発事故は自分にとってそういう力を持って迫ってきたのです。
その「違和感」は、今もずっとあります。増すことはあっても減りはしません。
最近では「朝鮮学校がダミー版教科書を提出した」「補助金が朝鮮総聯に還流されている」という事実無根の話、
「従軍慰安婦問題は1965年の日韓基本条約で完全に解決している」という歴史的事実に反した嘘の主張などが、
ただそこに存在しているだけでなく、国や行政の決定にそのまま反映されてしまっています。
「嘘も百回言えば真実となる」という言葉を聞いたことがありますが、
その通りではないでしょうか。
先週、朝鮮の金正日総書記の突然の逝去のニュースが飛び込んできました。
その事実自体がまず私自身にとっても衝撃的でした。同時に、日本のメディアの報じ方もすさまじく、
総書記逝去を受けての大きなショックと、報道への嫌悪感が入りまじって、
しばらく沈黙せざるを得なかったというのが正直なところです。
人が死してもなお、ああいう風に辱めるのか、と、怒りがこみ上げてきました。
金正日総書記亡き後の朝鮮はどうなっていくのか、いろいろと心配ではあります。
しかし、来年以降、関係各国と引き続き関わりあいながら、朝鮮が朝鮮のための最善の選択をし、自国の尊厳を守っていってほしいと願っています。(里)