200号を迎えた情報誌「ヨボセヨ」、右傾化する日本社会に月刊イオ10月号を
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昨日のブログ「日刊イオ」を読むと、月刊イオの10月号が無事に完成し納品されたようです。ようです、と書いたのは、ただいま出張中で、私自身はまだ手にとっていないからです。
月刊イオ10月号は、通巻196号となります。
もう少しで200号です。
しかし、月刊イオよりも一足先に200号を迎えた雑誌(新聞?)がありました。大阪の生野南地域で発行されている「ヨボセヨ」(月刊)という情報誌です。NPO法人生野同胞生活相談綜合センターから発行されているもので、「ヨボセヨ」というのは朝鮮語で「こんにちは」という意味を持つあいさつの言葉です。地域の同胞たちに気軽に入っていき、気軽に読んでもらいたいという思いで名づけられたそうです。1996年1月に創刊、9月に通巻200号を迎えました。月刊イオの創刊が1996年7月ですから、イオよりちょっと先輩ですね。
その200号を記念する式典が9月15日にあり参加してきました。地域の同胞たち116人が集まる心温まる式典でした。そして、同じ月刊誌を作るものとして、大変刺激を受けました。
「ヨボセヨ」には、「あの路地この路地生野みなみ物語」「まるごとウリハッキョ」「あの店この店」「コラム」など、長く続く人気の読み物があります。この日参加した地域の同胞たちも、「他のトンポらのことや行事のことがわかってありがたい」「毎月、楽しみに読んでいる」「若い世代の活動を『ヨボセヨ』を通して上の世代の人たちに知ってもらうことができ応援してもらえる」などと感想をのべ、みなが「ヨボセヨ」を愛していました。毎月作られた「ヨボセヨ」は、生野南地域の同胞の家々に配達員たちにより配られていくそうです。
「ヨボセヨ」を発刊するにあたり、いくつかの決め事があったそうですが、そのうちのひとつが「毎月必ず発刊する」というものでした。これは創刊から16年間守り続けられ、1度の休みもなく毎月出されてきました。月刊誌の編集をやっている者として言わせてもらえれば、これは簡単なことではありません。すごいことです。16年間ずっと編集に携わってきた2代目編集長が「編集会議のときに、何日までに記事を仕上げて何日に完成させると決めるが、その通りにいったためしがない」と振り返っていたのが印象的で、イオの編集と照らし合わせ大きくうなずいたのでした。
現在、編集委員は7人いるそうですが、仕事の合間、夜に集まって編集会議を持ち内容を決めた後は取材・執筆と作業を進めていくそうです。それを16年間、毎月続けるのは大変なことです。日本全国に地域の同胞たちで出す情報誌はたくさんあるでしょうが、毎月欠かさず16年間も出しているのは「ヨボセヨ」だけでしょうし、これまでもなかったのではないでしょうか。
200号を迎えるための様々な準備は、昨年10月から準備委員会を作り進められてきたそうです。最初、この話を聞いた時は、内々の関係者が集まる簡単な祝賀会だと思っていたのに、本当に大規模な式典でした。そして、200号の記念誌はこれまでの200号がすべて収められた約240ページにもなる豪華版です(写真)。式典後の懇親会も多くの人たちが集まり非常に楽しい空間でした。あっという間に時間が過ぎ、おかげで最終電車を逃してしまいましたが…。
ちなみに、月刊イオの200号は来年2月に迎えますが、200号を祝うのかどうか、何か特別な編集をするのかなど、まだまったく何も決まっていません。というか、何も考えていませんでした。どうしましょう。
最後に月刊イオ10月号の宣伝です。昨日の(麗)さんも紹介していましたが、もう少し。
月刊イオ10月号の特集は、「歴史の事実を掘り起こす-朝鮮人強制連行真相調査の40年」。朝鮮人強制連行真相調査団が結成され今年で40年に当たります。在日朝鮮人と日本人の合同で作られた朝鮮人強制連行真相調査団は、1972年8月15日、沖縄での真相調査を皮切りに、北海道、九州、東北、広島・長崎と調査活動を繰り広げ、多くの被害者の朝鮮人、そして日本人の証言を収集しました。そこで明らかになった、強制連行、強制労働の事実は、歴史の事実を否定しようとする者たちに大きな打撃を与えました。
特集では、強制連行・強制労働とはどういうものだったのか、という基本的な問題から、今日も続けられている各地での調査活動、初期の真相調査の様子や40年間の調査団の活動と成果、その意義などを紹介しています。
日本軍「慰安婦」の軍の関与を否定する、河野談話の見直し云々を口にする政治家たちが調子に乗り、どんどん右旋回しているのが今の日本社会です。昨日の新聞は、朝・日平壌宣言10周年に関連しいっせいに拉致問題を取り上げ、「時間ない、早期救出を」と、家族の高齢化の中一刻も早く「拉致問題の解決」をと報道していました。植民地支配することで朝鮮の国そのものを無くし、そこに住む3000万もの人々の生活を破壊し膨大な生命を奪った日本が、敗戦後もそういった国家犯罪を何も反省せず補償もしてこずに70年近く在日朝鮮人を弾圧し続けてきた日本が、よく拉致問題だけを取り上げてそんなことが言えるものです。
一人でも多くの人に月刊イオ10月号の特集を読んでいただきたいと思っています。
特集以外にも、女子U-20W杯に出場した朝鮮選手団の活躍や、中央オモニ大会の様子、ハンマウム・コンテストの受賞作品の紹介など、今月号も盛りだくさんな内容となっています。ご期待ください。(k)
Unknown
「ヨボセヨ」の懇親会でK先生を遠くから見ながら、素朴で精力的なお姿に感動を覚えました。
月刊イオはこのような活動の結果なのですね。西に東に、南に北に、みなさんが行かれる先々で同胞たちや日本の友人の皆さんの息吹が伝えられ、連帯の花はもっと大輪に咲いてくれるのだと思いました。
最終電車に乗り遅れ大変でしたね。これからも発信し続けてください。応援しています。
次期政権
次期政権がどこの党になるか。また、誰が首相になるかで北朝鮮側の出方も変わるでしょうね。今まで散々制裁加えてきたのに、何も効果が無い。無駄だったということです。日本側がきちんと謝罪しないで、俺達の言うことだけを聞け!とは何様なのか。お互いに非はあるんだから、日本側も非を認めるべきですね。何時までも強情張ってるから、帰れる人間も帰れない。まず、日本側が融和的になるべきだと思います。