韓国大統領選挙と月刊イオ12月号
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月刊イオは、休みなどが重ならない限り、毎月17日に納品されることになっています。みなさんのお手元に届いているかどうかはわかりませんが、今年最後の月刊イオ12月号は、11月17日に完成しています。
ところが、私は16日から23日まで関西に出張に出ていたため、17日に出来上がった12月号を24日まで手にすることはできませんでした。
23日夜、関西での出張を終えて東京へ向かう新幹線に乗っていると、韓国の大統領選挙で、無所属の安哲秀候補が突然に立候補を辞退したという速報が飛び込んできました。
これで、韓国大統領選挙は最大野党・民主統合党の文在寅候補と与党セヌリ党の朴槿恵候補の事実上の一騎打ちとなりました。南北の和解と交流を進めようという文在寅候補と、現在の李明博政権の延長線上の政策を進めるであろう朴槿恵候補のどちらが大統領になるのか、天と地の差があるとも言えるわけです。朴槿恵候補に勝利するためには必ず文候補と安候補の一本化が必要だっただけに、このニュースを聞いたときには、ほっとしました。
ほっとした気持ちと同時に、編集者として、悲しいかな、月刊イオの12月号のことも頭に浮かびました。
月刊イオ12月号の特別企画は「韓国大統領選挙を読む」。「韓国大統領選挙 候補者の横顔」という記事では、朴、文、安の主要3候補の政策の違いを紹介し、「野圏候補の一本化」として文・安両候補の一本化が今後の焦点であると書いています。
筆者が原稿を書いている段階、また雑誌ができた17日の段階では「一本化が今後の焦点」だったわけですが、1週間もたたないうちに「古い」「ピンとはずれ」の情報になってしまったわけです。私もまだ手にとっていないのにと、一本化を伝えるニュースを新幹線の中で見ながら思ってしまいました。
これが月刊誌の悲しいところでもあります。今回の場合はまだ、うれしいニュースでありそれでも1週間ほどはもったからいいですが、編集がすべて終わった後、印刷・製本の1週間、雑誌が完成しないうちに記事に書かれた事柄の根底自体がなくなってしまうという悲惨なことも何度かありました。
日本でも12月16日に総選挙と都知事選が行われます。都知事選はともかく、韓国の大統領選が与野の違いが鮮明なのに対し、日本の総選挙は何もかもがボーっとしています。が、どの選挙も非常に結果が気になります。(k)