東京でも「無償化」提訴へ
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大阪、愛知に続いて東京でも高校無償化・就学支援金制度適用をめぐって訴訟が起こされます。
東京朝鮮中高級学校(東京都北区)の校長や生徒が7日、都内で記者会見し、朝鮮学校を高校無償化の対象に指定しないのは違法だとして、国に損害賠償を求める訴訟を近く東京地裁に起こすことを明らかにしました。(共同通信2月7日)
http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013020701001522.html
朝鮮学校への無償化適用をめぐっては、民主党政権下で審査が進まず棚上げ状態が続き、昨年末に発足した自民党・安倍政権は朝鮮学校を適用対象から外す方針を決めています。具体的には、適用の根拠となる規定を省令から削除することで朝鮮学校を外すというものですが、文科省はこれに際して、規定の「改正案」に対するパブリックコメントを先月まで募りました。
「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」の代表らが6日、同省を訪れた際、文科省側担当者は、現在分かっている情報では集計したパブコメは3万件以上にのぼり、朝鮮学校への制度適用の意見は賛成と反対が半分ずつという観測だと説明したそうです。(朝鮮新報電子版2月7日)
http://chosonsinbo.com/jp/2013/02/il-98/
上記報道によると、文科省の担当者は、「2月中にはパブコメの精査を含めて手続きを終えることを考えている」と答えたそうですが、この間「10校しかない朝鮮高級学校に対しての適用審査が行われて結論が出ていないのに、3万件のパブコメの審査が2月中にまとまるとはどういうことか。下村大臣はすでに朝鮮学校を適用しない旨の発言をしている。すべてが最初から大臣の一言で決まるというのなら、いままで行ってきた審査は何だったのか」という憤りの言葉が出てくるのも当然でしょう。本来の行政手続きのあり方としては考えられない、むちゃくちゃなことがまかり通っているのが現状です。
「あきれて言葉にならない。この3年間、人間として扱われている気がしなかった。私たちは政府が事あるごとに要求してくる査察、調査、資料の提供などすべて対応してきた。3年生の息子もついに何の光も見ずに今年卒業する。政府関係者がこれからどんな言葉を並べようとも民族差別としか受け取れない」(東京朝鮮高級学校オモニ会会長)という言葉を日本政府は果たしてどのように受け止めるのでしょうか。
Unknown
>すべてが最初から大臣の一言で決まるというのなら、いままで行ってきた審査は何だったのか
まさにそのとおりで、「審査」という引き延ばし自体が法を無視した差別性の欺瞞以外の何物でもないことが右翼・安倍政権の下村発言であからさまに露呈したということになりますね。
私も「パブコメ」を送った一人ですが、わざわざ「適用させるな」というコメントが半数あるということに、この国の「積極的差別への加担」を感じざるを得ません。