料理上手はおもてなし上手
広告
昨日、今年度の料理の撮影が終了! 10月号から担当いただいたRさんのおうちで、鶏もも肉を使ったサムゲタンやサンマの煮つけなど、愛情たっぷりの朝鮮料理をごちそうになってきました。
編集部に配属された10年前、「料理の撮影現場を見てきなさい!」と編集長に命じられ渋谷の朝鮮料理店で撮影に立ち会ったことが昨日のようですが、この10年の間に出会った料理家やトンポの皆さんのおかげで料理コーナーは途切れることなく続けられてきました。アスパラや新玉ねぎなど、季節の食材を使ったキムチ、宮廷料理を現代風にアレンジしたおもてなし料理、北や南の料理本と格闘しながら、慶尚道、済州道、平安道の郷土料理に挑戦し、「朝鮮料理八道紀行」と銘打った特集を組んだこともありました。
今年1月には朝鮮のスイーツに挑戦!
一般庶民が古くから親しんできた朝鮮のおやつは、お餅ひとつにしても、蒸す、こねる、揚げるなどたくさんの楽しみ方があり、紹介しきれないくらいでした。
それにしても料理は奥が深い。。。
家族の食卓を切り盛りするようになって10年になるにも、料理の腕が上がらないのが悩みの種ですが、料理本を前に、分量通りのものをレシピに沿って作っても決してうまくいかないのです。
思うに、料理の上手な方は、舌と手の感覚に優れているし、なんせ研究熱心です。
旬のものを手に入れ、バランスのいい献立を考え、素材引き出す調理法で、工夫をする。彩りよく、食べやすく盛り付ける…。料理のすべての工程はまさにアイデアの結晶で、取材のたびにオモニたちの腕に舌を巻いていました。今年、担当いただいたソンフィオモニはサラダや魚の煮物にキムチを活用されていたのですが、キムチを炒めると味がまろやかに、時にコクが出ることを知り、よく使うようになりました。
ウリ食器に盛られた料理は、それはそれは絵的にもすばらしく、料理を目で楽しませていただきました。
料理上手はおもてなし上手-。
撮影後、オモニたちは、できあがった料理を振るまいながら、一人暮らしの編集部員の生活を心配してくれ、おかずを持たせてくれましたこともありました。ご自身の経験をもとに、子育ての相談に乗ってくれたことも一度や二度ではありません。自分もこのようなおいしい料理を子どもに作って話を聞いてあげられれば、グレないんだろうな、と心底思ったものです(笑)。
オモニたちは朝鮮料理をこよなく愛し、人が大好きな方たちばかりで、その出会いに感謝です。食卓を作ることは人の輪を作ることなのでしょうね。
数々の出会いと味を思い出しながら、来年の料理企画のアイデアがフツフツとわいてきています。