李健太選手、高校6冠達成!!! 無敗の62連勝
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東京都で行われていた「国民体育大会(国体)」(9月28日~10月8日)のボクシング競技少年の部に出場した大阪朝鮮高級学校の李健太選手(ライト級、3年)が優勝し見事に高校6冠を達成する快挙を成し遂げました。
李健太選手は今回の国体前まで12年度の選抜大会、インターハイ、国体、13年度の選抜大会、インターハイと高校ボクシング5冠を達成していたんですね。そして、高校生になって公式試合で1度も負けたことがありません。大会前まで58連勝を記録していました。これは、日本アマチュアボクシング界の記録だそうです。李選手が連勝を続け6冠を達成するのか、誰かが黒星をつけるのか――今大会というか、高校ボクシング界の大きな話題となっていたのでした。
私も7日(月曜日)の準決勝から会場の日野市市民の森ふれあいホールに取材に行ってきました。
今大会、李選手の調子は良くなかったようです。減量により体調を崩したためで、身長もまだ伸びる年頃なので、年々減量が厳しくなるのでしょう。後で李選手に話を聞くと、今後は階級を一つ上げると言っていました。私が体重を5キロ落とすのは容易いですが(でもできない)、普段からハードな練習をして鍛えている選手が大会前に5キロも落とすとなると、想像するだけでたいへんです。
試合の結果は朝鮮新報を見ていただくとして、準決勝は私の目から見てちょっとヒヤッとする判定勝利でしたが、決勝は完勝だったと思います。3年間試合を見てきた大阪朝高の宋監督も「3年間で一番の試合だった」と言っていたし、在日本朝鮮人ボクシング協会の李理事長も同じことを言っていました。李選手自身も「自分のボクシングができたことが一番うれしい。もっとも思い出に残る試合になりました」と振り返っていました。
また、同じ大阪朝高の鄭真選手(ミドル級、3年)も3位に入る大健闘で、李選手、鄭選手らの活躍で大阪府は総合優勝を果たしています。
インターハイに続き3位に入った鄭真選手
準決勝、決勝と二日間、試合前に李選手のオモニの金喜女さんが李選手の身体を懸命にマッサージしていました。金さんは昨年11月に血液循環療法士という資格を取って試合があるたびに前日の夜や試合前にマッサージしてきたそうです。両親は6日の日曜日、李選手の妹の運動会があったため会場に来れず、準決勝から駆けつけました。李選手の動きが、この準決勝から良くなったのは、オモニのマッサージのおかげなのだと思いました。決勝の前日の夜はホテルで1時間40分かけて全身をマッサージしたそうです。6冠を達成したあと李選手は、「両親に親孝行ができてうれしい」と素直な感謝の言葉を口にしていました。
李選手は朝高を卒業したあとは大学に進学しボクシングを続けるとのことです。将来の夢は祖国・朝鮮の代表としてオリンピックに出場することです。在日同胞で朝鮮代表としてオリンピックに出場したのは、11月号でも紹介するスピードスケート・ショートトラックの金昌煥さん(冬季アルベールビル大会)ですが、夏季オリンピックに朝鮮代表で出場した在日同胞はいません(韓国代表は何人かいます)。李選手はとにかく朝鮮代表にこだわりたいと言っていました。これからもっと実力をつけ、7年後の東京オリンピックに標準を合わせているようです。
6冠達成後、テレビのインタビューを受ける李健太選手
今回の優勝で6冠を達成するとともに、連勝記録を62に伸ばしました。この62という数字ですが、開会前、4勝して優勝すると61連勝になると朝鮮新報でも報道し、李選手や宋監督もそのように思っていたそうです。しかし、日本ボクシング連盟から連絡があって、正式にカウントしてみると62連勝だと「修正」が入ったそうです。こういうこともあるのかと思いましたが、増える分にはいっこうにかまいませんね。
李健太選手、この連勝記録をどこまで伸ばすのでしょうか? でも、李選手や監督に話を聞いていると、そんなにこだわっていないような感じを受けました。ともかく、オリンピックを目指して突き進んでほしい。東京オリンピックでの李選手の活躍を、直接また取材したいものです。(k)
Unknown
「東京オリンピックでの李選手の活躍を、直接また取材したいものです。」という一文には反対せざるをえません。東京オリンピックは「放射能オリンピック」であり、開催中止すべきだからです。世界の選手や観客を放射能の被害にさらすべきではありません。それに投票前に安倍首相のウソのプレゼンで東京開催となったのですから、投票結果は取り消して、東京を除外して再投票すべきです。