新校舎の着工式
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19日、東京朝鮮第6初級学校(大田区)の新校舎建設の着工式が行われました。
2011年3月の東日本大震災を機に、本校は校舎の安全性確保がまったなしの課題になっていました。厳しい現実を前に、この地域の同胞は議論に議論を重ね、新しい校舎を建てることを決めました。高校無償化から朝鮮学校が外される、という逆風の中で、本当に学校を建てられるのか、という不安がうずまく中での船出でした。
新校舎建設員会が発足したのは今年2月11日のこと。保護者対象の説明会も幾度となく開かれ、私も足を運びました。
ある会議の時、一回りほど年上に見えるあるアボジが「今の校舎が地震でつぶれるようなことがあったら、私たちは二度とこの場所にハッキョを建てられない」と厳しい表情で話していた姿が目に焼き付いています。
今回の新校舎建設は東京・西南地域の同胞たちで進めていますが、この間、今は門を閉めた東京朝鮮第7中級学校、東京朝鮮第8初級学校を想う人々の気持ちにも触れることができました。同胞社会にとってハッキョとは、果てしなく大きい存在だし、だからこそ、失った悲しみもまた深いのです。
未来のための新校舎建設を「今、やらねば」という思いが、この日の着工式に結び付いたと思うと、着工式にこぎつけたことが奇跡のようでした。
新校舎は①安全性の最優先、②学校機能の充実、③体育館の併設をコンセプトに設計され、いよいよ工事が始まります。募金運動も追い込みです。
新校舎の1階では幼稚園児が、2階で初級部生たちが過ごします。同校に体育館が建てられるのも初めてのことです。
すでに校舎の半分は取り壊され、更地です。このまっさらな土地と子どもたちの笑顔を見ながら、何かを始めなきゃ、という思いが湧いてきました。
児童数の増加、地域に開かれた学校作り…。ハードもソフトも充実した学校をめざして!