テレビのニュースを見て思う
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最近、テレビのニュースを見て、気になったことを書きたいと思う。
まずは、柏市の通り魔殺人事件の報道。容疑者が警察に連行されたことで、大きく報道されていたが、容疑者の映像を繰り返し流し、ネット上でどのような行動をとっていたとか、容疑者の私生活のいろんなことを伝えていた。
そんなことを伝える必要があるのかと思う。まだ容疑者であって刑が確定していない人に対し、根掘り葉掘り私生活を暴露するような報道をすることが良いと思わない。「犯行の背景を探る」というようなつもりなのだろうが、どう見ても興味本位でいやらしい。視聴率を稼ぎたいというものにしか見えない。
次に、聴覚障害のある作曲家の作品がゴーストライターの作ったものだったという出来事の報道。ゴーストライターという職業があって、契約して報酬を払っていたのだから、そんなに悪いことなのかと思う。
以前、ゴーストライターをやっていた人と話す機会があったが、超有名アーティストの有名な曲を何曲も作っていて驚いた。そんなことは業界では常識なのであろう。大企業が抱える超有名アーティストの場合は、絶対に表に出ないし、マスコミも騒がないはずだ。今回の件は、マスコミが叩きやすい相手だから叩いているというふうにしか見えない。
聴覚障害に関しても、記者会見でいやらしく執拗に聞こえているのかどうかを追求していて気分が悪かった。何年か前からある程度聞こえるようになったといことについても、「常識では考えられない」などといった専門家などのコメントを意図的に流している。ある程度でも聞こえるようになって良かったと素直に喜んであげれはどうか。
強くない立場の者には「正義の立場」に立って叩きたいだけ叩くのが今のマスコミなのではないか。
最後に、ニュースではないがバラエティ番組や情報番組などで、自衛隊が登場することが、ここ数年非常に増えたと思う。自衛隊のイメージアップにテレビが全面的に協力している。どんどん節操がなくなっていっている。
拉致問題以降の日本のマスコミの「北朝鮮報道」は、「北朝鮮に対してなら何を言ってもかまわない」というもので、デタラメで一方的な立場からの悪意のこもったものでありつづけた。
マスコミに限らず、日本社会全体が劣化していっていると感じているが、それに拍車がかかったのが拉致問題以降だと思っている。マスコミの場合、朝鮮問題でデタラメな報道ばかりをしてきたことが全体の報道のあり方も狂わせてしまった。歯止めがなくなったという感じなのだ。本人たちはそれに気づいていないと思うが…。(k)
自衛隊マンセードラマ
>バラエティ番組や情報番組などで、自衛隊が登場することが、ここ数年非常に増えたと思う。自衛隊のイメージアップにテレビが全面的に協力している
そういえば去年くらい?に、防衛省広報室の男性広報官(=自衛官)とマスコミの女性職員を主役にして、「恋愛モノ」の皮をかぶせたプロパガンダドラマをやってましたね。
ドラマを企画した側の意図だけでなく、ドラマそのものの中でも主要主題の半分は「自衛隊の宣伝」という、クラクラするようなメタ構造…。これをゴールデンタイムに放送し、かつそれをなんら問題視しないメディアと社会の鈍感さに、「もう終わってるな」と独りごちるしかありませんでした。
Kim Shirlyさんへ
いつもコメントありがとうございます。
確かに、自衛隊を宣伝したドラマがありました。そのドラマのことも頭の隅にありましたが、書くのを忘れていました。ご指摘、ありがとうございます。