ココロの絵本
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どこかで、子どもは10歳から思春期がはじまる、と読んだことがあります。
思春期は大人への階段と言いますね。いつまでも子どもと思っているのは、大きな間違いで、自分の意見をしっかり考え、話すようになるし、ぶきっちょながらも、周りの友人たちとぶつかりながら、自分を受けとめていく、と最近思います。
そこで大人ができることは、なんだろう、と考えさせてくれたのが、偶然出会った「ココロの絵本」シリーズでした(大月書店/2001~2002年)。
ひとりぐらし(小学1年 やまもと けんた)
ぼく ひとりぐらししたいねん
ぎゅうにゅう すきなだけのんで
げえむ 一にちじゅうやって
ごはん おかあさんに
とどけさせて
せんたくも させて
「はようせえや」って
おかあさんに
めいれい したいねん。
絵本は全10巻。ご紹介した詩は、「イラつく ムカつく!」に出ているもので、ガミガミ怒る両親(とくに母親!)、宿題をたくさん出す先生、自分をムシしたりいじめる友人について、ストレートに思いをつづっています。
子どもに自分を見透かされているようで、ドキッとする作品も数えきれず、ドキドキしながら、読みました。
最後の10巻「私たち地球人」には、西東京朝鮮第2初中級学校(当時)の中3の生徒の文章も載っています。
自分の生い立ちを深くとらえた芯の通った文章です。今の中学生にも読んでほしいです。(瑛)