平壌ホテルに実習生来る
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まだ梅雨入りしない平壌は、この頃最高気温30度を超える暑い日も増えてきている。この間、ホテルスタッフの制服も夏仕様に衣替えし、涼しげ。とはいえ自分に限っては移動はすべて車、取材のない日は大方ホテルにこもりっきり…、という生活をしているので、さほど季節を実感できていないというのが正直なところ。
そんなライフスタイルなので平壌に来てからというもの、日頃に輪をかけて運動不足だ。先週末はガイドのYさんと2人で平壌駅までぶらり散歩にでかけた。夕方6時頃、西日が強く照る中、ホテルから駅前までゆっくり歩いて20分。久しぶりに有酸素運動で汗をかいた。その後の生ビールのうまさといったら(ちなみに平壌で生ビールは「ガスメッチュ」と呼ばれる)。
先週から今週にかけてはいろいろと取材や行事が目白押しで、慌ただしい1週間を過ごした。平壌ではイオの仕事と並んで朝鮮新報の取材・執筆も任せてもらっている。が、新聞のサイクルに慣れていないため、遅筆もいいところ…。今は一段落したものの、里方イオの原稿を溜め込んでしまっている。
そんな日々の癒やしとなっているのが、平壌ホテルの食堂にやってきた実習生たち。先週からホテル2階の食堂では、ホテルスタッフに混ざって、ショートヘアにブラウスとスカート姿の初々しい大学生たちが接客実習を受けており、ホテルスタッフが実習生に付き添い指導する姿が見られる。実習生が慣れない手つきで配膳したり、照れながら在日同胞と接する姿はなんとも微笑ましく、食堂の片隅で一人わびしく食事をとる孤独な記者(私)の頬もゆるむ。
現在、平壌ホテルは総聯の各代表団や朝高生で満室状態で、食堂も端から端まで満席。実習生はそんな時期にやってきたので、人手が足りなくて人員補充したのか?と思いきや、スタッフに聞くと、それとは関係なしに、平壌ホテルでは毎年接客・サービス専門の大学から実習生を受け入れているとのことだった。実習生らに在日同胞の印象を聞くと、とくに朝高生はみな礼儀正しく、ヌナ・オンニと呼んでくれるのでかわいい、と答えてくれた。実習生らはこの先2ヵ月間研修を受けるというので、折にふれて話しかけて仲良くなろうと思う。(淑)