조선학교이야기~韓国から届いた一冊
広告
数日前に韓国から一冊の本が届きました。
「차별을 딛고 꿈꾸는 아이들 조선학교 이야기」
KIN(지구촌동포련대)엮음 선인 10000원
※「差別をはねのけ夢見る子どもたち 朝鮮学校のはなし」(KIN・地球村同胞連帯著、ソウル・ソニン、10000ウォン)
朝鮮半島の平和統一に向けた6・15共同宣言から14年。この間、「朝鮮籍」者の故郷訪問が遮断される中でも9月には大阪朝鮮高級学校ラグビー部を描いた映画「60万回のトライ」が韓国で封切られ観客1万人を突破しました。
朝鮮学校に向けられる韓国市民の疑問や好奇心に応えようと作られたのが、この一冊です。
全170ページ。冒頭に18つの問答があり、日本政府が「無償化」差別をする理由、朝鮮学校と朝鮮民主主義人民共和国の関係、朝鮮学校保護者の経済的負担、生徒の統一に対する意識など、「素朴な疑問」に答えています。
執筆陣は、韓国の市民運動家や学者、「無償化」差別をなくすために活動する日本人支援者や朝鮮学校の保護者、卒業生たちです。
この本を手にとった時、6・15宣言が生んだウリハッキョ応援歌だな、と感じました。
なぜなら、6・15宣言が発表されたからこそ、韓国の一般市民が朝鮮学校を訪れるようになり、2002年には朝鮮学校生のソウル公演も実現しました。それまで韓国社会と朝鮮学校は出会うことすら許されていなかったのです。金明俊監督の映画「ウリハッキョ」もこの過程で生まれました。
一方、日本では、2003年に東京都が東京・枝川の東京朝鮮第2初級学校に土地明け渡しを求める裁判を起こすなど、朝鮮学校に対する日本政府や自治体の攻撃がはじまっていました。ご存知、無償化差別もこれに連なるものです。同時に南の社会では、日本での差別に心を痛め、朝鮮学校を知ろう、支援しようという動きが生まれてきました。以前には考えられないことでした。
本書では、南の市民たちが、韓国政府が在日同胞を、朝鮮学校を「棄ててきた歴史」を繰り返し語ります。
建国大学校・統一人文学研究団研究教授のキム・ジンファンさんは、過去の政権が在日朝鮮人社会に分断を持ち込み、無数の韓国籍同胞を政治犯に追いやった事実を取り上げながら、韓国社会に猛省を促しました。政治犯として釈放後に精神を患った方、人生を台無しにされた方のお名前一つひとつが記されています。
無償化連絡会とともに、ウリハッキョ支援を続けるモンダンヨンピルの権海孝さんは、自身の原点を語っています。2000年秋に金剛山で南北の青年とともに朝鮮大学生と出会い、別れ際に慟哭する姿に「分断の歴史に存在する彼らの場所を考えた」こと、現在も彼らとの出会いが人間性回復に繋がっていること…。
リ・ミョンオク、シン・カミさんは、朝鮮学校に通い、通わせた選択が周りに受け入れられなかった経験を含め、なぜこの場を望んだのかを率直に書いておられます。
「私の消えた故郷たち」と題された一文は、京都朝高出身のク・リャンオク弁護士が寄せたものです。母校がヘイトスピーチにさらされた怒りと悔しさに満ちた文章は、闘いの道のりを克明に記すもので、涙なしには読み進められませんでした。
本書に、朝鮮学校への理解こそが「統一への道のり」という下りがあります。
日韓にまたがる朝鮮学校への構造的な偏見と差別はいまだ根強い。
この本を通じて、差別と偏見の中でも、あえて、そして、自ら進んで朝鮮学校を選択し、守ってきた歩みを知ってほしい。日韓の「システム」に疑問を投げかける市民力が韓国社会で広がってほしい、と切に思います。(瑛)
※お求めはコリアブックセンター(� 03・6820・0111)