頭を悩ます季節
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今年もあと2ヵ月半を残すのみとなった。「イオ」も11月号までの編集作業が終わり、12月号だけとなった。
現在、「イオ」編集部では12月号の制作と並行して、来年度の企画を決める会議の真っ最中だ。
編集コンセプト、連載、特集、表紙、レイアウトなどなど…毎年この時期になると、翌年の企画立案に頭を悩ませる日々が続く。「斬新な企画」と口で言うのは簡単だが、そう容易く湧いてくるなら誰も苦労はしない。
年々、既成概念で凝り固まってくる頭を強引にフル回転させ、企画をひねり出す。各自持ち寄った案をみなで「あーでもない、こーでもない」といじくり回すうちに、いいものが生まれてくる。そんなプロセスが苦しくもあり楽しくもある。
陳腐な表現になってしまうが、大切なのは作り手の情熱とそれを雑誌という形にする「センス」なのだと思う。
来年、本誌は創刊19周年を迎える。19年といえば決して短い月日ではない。
「雑誌は生き物」だと誰かが言っていた。時代の支配的な空気に安易に迎合することなく、しかし時代とシンクロした雑誌―。何を言っているのか自分でもイマイチよくわからないが、そんな誌面を作れればいいなぁ、と最近漠然とではあるが思っている。(相)