小さな幸運
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昨日の日曜日、地元の総聯支部の新年会に参加してきた。
支部の新年会は毎年1月下旬に県本部ビルの講堂で行われている。 新年一発目となる地域同胞たちの集いの場だ。毎年、午前11時ごろから、その年の朝鮮半島情勢を展望する講演、会食、地元の朝鮮学校児童・生徒たちの公演、各団体のあいさつ、という順に流れていくのだが、今年も同じような構成だった。
毎年恒例のイベントの一つにすぎない地域同胞コミュニティの新年会を、なぜあえて今回のエントリで取り上げたのか―。それは、そこで(たぶん)非常に希少な体験をしたからだ。その体験とは、各種賞品が当たる抽選会で2等を当てたこと。
「えっ…」と拍子抜けした読者もいるだろうが、自分にとってはそれなりに大きな「事件」なのだ。これまでの人生の中で、何かに当選するといった経験をほとんどしたことがない。さまざまなイベントの場で行われる抽選会ではまともな賞品が当たったためしはなし。雑誌などの懸賞もしかり。宝くじも末尾一桁しか当たったことがない。まあ、一言でいうと、くじ運が悪いのだ。ああ、裁判傍聴の抽選も勝率はよくないのだった。
だから今回も、特段何の期待もせずに、抽選が行われている壇上をぼーっとながめていた。なので、自分の番号を呼ばれた瞬間、思わず「へっ?」と間の抜けた声を発してしまった。
きれいに包装された、ずいぶんと大きな賞品。中身は何だろう…。帰宅後、包装紙を破ると出てきたのがこれ。
お菓子やコーヒー、調味料などがつまったギフトセット。
賞品の中身がどうこうという問題ではなく、稀代のくじ運の悪さを誇る自分が当選したことに価値がある。
なんにしろ、今年は幸先のよいスタートを切れた、これから何かいいことがあるかもしれない―。そんな根拠のない楽観に包まれながら過ごした一日だった。(相)