紛争地のジャーナリスト
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2015年に入り、気が滅入るできごとが世界で起きている。中東での人質事件、数日前、シリア入りしようとしたジャーナリストのパスポート返納…。
今は小学生でもスマートフォンを持つ時代だ。多少の保護はするにせよ、ネットサーフィンを楽しむ子どもは多い。
日本人ジャーナリストの命を落とした映像については、小学校でも話題に上ったようで、人の命を奪った映像をネット上に発信することに憤っていた先輩がいたと子どもから聞かされた。
話は尽きず、なぜそんな危険な場所に行くのか、幼い子どもをなんで置いていったのか…。疑問は尽きないようで、新聞にのった後藤さんの笑顔のスナップや本を見せながら、かれがなんでかの地に向かったか、手持ちの情報を振り絞って伝えた。もちろん何が伝えられたのかは心もとない。
危険を承知で世界の紛争地を取材するジャーナリストたちがいて、本誌でも世界の現状を伝えることができた。
現場に行って、報じる人がいなければ、世界で何が起きているのかを永遠に知ることはない。
安全な場所にいる私たちが、かれらを守るためにできることは?
そんな時に読みかえしたのが、岩崎書店の絵本「あなたへ」シリーズ。
今ここで自分ができることは?―の問いを反すうしている。(瑛)