2・20省令改悪から2年を迎えた日~無償化実現の輪
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2月20日は、日本政府が朝鮮高校を「無償化」制度からはずすために、省令改悪した「屈辱の日」から2年を迎えた日でした。
昨日はちょうど金曜日。朝鮮大学校生徒、東京朝鮮高校生、春に朝高に進学する都内の朝鮮中学生をはじめ約1000人が文科省を取り巻き、「学ぶ権利を」と訴えました。
この日、文科省に集まったのは茨城、神奈川、愛知、大阪、兵庫、広島、福岡でウリハッキョを支援する日本市民や保護者たち。ソウルからも、「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」のソン・ミフィさんが駆けつけ、厳しい闘いを続けてきた人たちが、互いに励まし合い、「無償化」実現の日まで闘うことを誓っていました。
「金曜行動」の前の午後2時からは、40数人の要請団が1時間にかけて、文科省に要請活動。高校就学支援室の担当者に、�裁判の結論を待つことなく、新高校就学支援制度への朝高への適用を行うこと、�国連人種差別撤廃委員会勧告を踏まえ、政府として民族教育への支援を表明し、朝鮮学校への学校教育法「1条校」並みの支援施策を実施すること―を求める要望書を提出しました。
席上、大阪朝鮮高級学校オモニ会のシム・ミボクさんは、「大阪でも『朝鮮人ころせ』という人権をふみにじるヘイトスピーチが続き、朝鮮初級学校の子どもたちも『ぼくたち、ほんまに殺されるの?』と脅えています。下村文科大臣は朝鮮高校が『1条校』になれば無償化の対象となると発言しましたが、日本人になればいいということで、朝鮮人として生きることを完全否定されたのも同じ。政治問題を口実に、子どもに苦しみを背負わせることは親としてたえがたい」と訴えました。
この日、大勢の支援者が東京に結集したのは、無償化排除が各地に深刻な悪影響を及ぼしているからです。朝鮮学校への補助金が続々と切られているのがその一例で、各地の日本人支援者は、「朝鮮学校は授業料を上げざるを得ず、学校運営は深刻だ。国連勧告がしめした通り、自治体が補助金支給を再開するように、政府が指導してほしい。憲法と国際法は同一の重みをもつ」(広島代表)と責任を追及しました。
政府が率先して人種差別しているのは、先進国で日本だけです。当然このことは、国際社会で非難されています。しかし、政府にその自覚はあるのでしょうか。
要請に対する文科省の返事は相変わらずで、朝高を「無償化」の対象に認めなかったのは、◆政治や外交的な理由ではなく、◆指定基準に沿って認めるに至らなかったというものでした。話を聞く姿勢も、表情を変えることなく、淡々とメモを取るのみ。それに対して、参加者たちが怒り心頭だったことは言うまでもありません。
「2・20」のこの日は東京だけでなく、「朝鮮高校生裁判支援全国統一行動」が各地で一斉に行われました。福岡、広島、大阪、奈良、兵庫、京都・滋賀で街頭宣伝や署名、県庁前の座り込みが寒いなか進められました。「金曜行動」はソウルでも行われています。
大阪では毎週、県庁前で「火曜行動」が続けれています。大阪から上京した元教員のホ・オクニョさんは、「この闘いは人間の尊厳をかけた闘いです。胸を張って堂々と闘いましょう!」と人間の鎖で文科省を囲んだ教え子たちを励ましていました。
福岡から上京した「朝鮮学校無償化実現・福岡連絡協議会」の瑞木実さんは、「金曜行動」を続けている朝大生を見ながら、「各地のがんばりを肌で感じられた。福岡だけでなく、支援の輪を九州全域に広げていきたい」と目標を語ってくれました。
記者会見場には地方紙やテレビの取材も多く、関心が広がっていることを実感できました。
長い闘いが予想される「無償化」運動ですが、現場では朝高生たちに寄り添い、支援の輪を広げていく人たちがふんばっています。
そして今日、2月21日17時半からは、東京朝鮮中高級学校(JR十条駅)で集会が行われます。日本の大学にまなぶ留学同の学生たちが演劇「チョゴリ」を上演し、各地から集まる代表たちの熱気あふれる発言が続きます。
愛知朝鮮中高級学校では、9時から公開授業が行われ、日本の教員が教壇に立つ、という初めての試みが行われます。無償化問題に興味のある方はぜひ足を運んでみてください。(瑛)
これからも頑張ります。
写真まで掲載して下さりコマッスムニダ!ハルモニたちも頑張ります。孫たちの未来のために!
朝鮮人としての尊厳を守るために!
共に頑張りましょう。勇気を頂いた全国集会・行動でした。