父の還暦を迎えて
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私事ながら、先日父が還暦を迎え、家族でお祝いをしました。
私は兄2人弟1人の4人きょうだいですが、きょうだいで力を合わせて何かをする、というのも初めての経験だったので、準備期間も含めてとても楽しかったです。
遡ること1年前。「還暦貯金」をしようと積立を提案したものの一切続かず、1ヵ月で計画倒れ。
本格的に準備を始めたのは年が明けてから。
職業も得意分野も個性もバラバラの4人。準備するにあたっては、「힘있는 사람은 힘을, 지식있는 사람은 지식을, 돈있는 사람은 돈을」(力のある者は力を、知識のある者は知識を、金のある者は金を)という方式を掲げて、取り組みました。
上の兄と弟は実家を離れ一人暮らしをしているため、相談はもっぱらLINEで。これを機にLINEグループを作成し、チャットでアイデアを出し合い、決定事項をノートに残していきました。
基本的には中間子の2人がリードし、末っ子もがんばって発言するも空回ってさほど役に立たず。仕事が忙しい長兄はたまーにごく短かい文を送ってくる、といった感じでした。
準備過程で印象深かったのは、色紙にメッセージを綴る際に、アボジに贈る言語として、みなが朝鮮語を選んだことです。きょうだい全員をウリハッキョに送ってくれた父への尊敬の念が、朝鮮語として自然に表現されたように思われました。
きょうだいのうちで最も朝鮮語と離れていたであろう長兄が「綴りわかんないからカンニングしねーと」と冗談を飛ばしながら、一字一字一生懸命書いていた姿がほほえましくも、誇らしかったです。
手作りの招待状を出し、当日はお店に飾り付けをして、父と親しい人たちに頼んでいた祝電を紹介したり、父にまつわる思い出話やエピソードを発表。気づけば盛り沢山な内容になっていました。
プレゼントもいろいろと用意しました。父が毎日飲んでいる芋焼酎のボトルに名前を刻印したものや旅行券、両親の写真入りケーキ、メッセージを寄せ書きした色紙。花束は、母に。
父と母がものすごく感激してくれて、大はしゃぎするものだから、会は終始爆笑の渦に包まれました。
最後に、みなが一言ずつ両親、家族への思いを言葉にしました。
「この家族がどこよりも一番」
長兄の言葉に、はからずも泣きそうになりました(笑)。
まだまだ先のことだと思っていた親の還暦。
終えてみて、両親への感謝の気持ちや家族へのそれぞれの思いを共有し、つながりの大切さを再認識しました。還暦を迎えた本人だけでなく、家族全員にとって、大事な節目となりました。
(淑)