イオ初の電子書籍「日本の中の外国人学校」
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このたび、イオ編集部初の電子書籍となる「日本の中の外国人学校」が明石書店から発売されました。アマゾンなどのサイトで購入できます。
同書は2006年11月、イオが創刊10周年の年に作ったものですが、その後も版を重ねてきました。
電子書籍は紙の本に比べて価格が2割安く、価格は1372円(税込み)です。
この本を作った当時、ある研究者の方から、「韓国でも外国人が増えているから、参考になると思う」「アメリカにある日本人学校が直面する課題と共通するものがある」との感想が寄せられたのですが、海外にお住まいの方がすぐに手に取れるのも、電子書籍の利点だと思っています。
今やスマートフォンやタブレットが普及し、電車内でも電子媒体で本を読む方が増えています。電子書籍の行方については、イオ編集部でも勉強会を重ねてきました。知らないこと、予想できないことはまだたくさんありますが、届ける「形」がひとつ増えたことは、本を作った者としては、嬉しい限りで、今後もこの分野でチャレンジを続けていきたいと思っています。
タイトな日程の中で、しあげてくださった明石書店さん、どうもありがとうございました。
改めて、この本について、ご紹介します。(瑛)
「日本の中の外国人学校」
独自カリキュラムで教える外国人学校の現場を追ったルポタージュ。
ブラジル学校、アメラジアンスクール、インド学校、中華、朝鮮・韓国、ドイツ…日本には、増え続ける外国人の教育ニーズに応えた外国人学校が200校以上存在するが、未だ正式な「学校」として認められていない。本書は、世界のさまざまな国や民族の子どもに独自のカリキュラムで教える外国人学校の現場を追ったルポタージュ。日本政府の外国人学校政策を振り返りながら、現行制度の問題点と今後の展望を探る―。
●目次
第1章
ルポ 日本の中の外国人学校
①外国人学校の新顔、南米系学校(日伯学園、エスコーラ・サンパウロ)
②経済のグローバル化、国家の狭間で(アメラジアンスクール・イン・オキナワ、国際子ども学校、千里国際学園、テンプル大学ジャパンキャンパス、インディアインターナショナルスクール)
③古くは19世紀から、老舗の外国人学校(横浜山手中華学校、東京横浜独逸学園、東京インドネシア共和国学校、マリスト国際学校、大阪中華学校)
④4~5世が学ぶ朝鮮学校
第2章 提言 外国人の子どもに教育の権利を
―日本の外国人学校政策と21世紀の課題
1.日本の外国人学校政策
2.パンドラの箱あけた大学受験資格問題
3.深まる外国人学校の連携
4.外国人学校を正式な学校に
第3章 インタビュー「外国人学校問題」をどう捉えるか―
進む外国人学校の認知、私学助成の対象に(田中宏)
外国人学校処遇は、政府・国会の課題(馳浩)
子どもの教育環境を整えるのは大人の責任(池坊保子)
民族・ルーツを学ぶ権利を、すべての子どもに(師岡康子)
公立学校を中心に、教育の充実を図りたい(渡辺一雄)
多文化共生庁を設立し、政策樹立を(坂倉篤)
目指すは不就学ゼロ、多様な学びを(小島祥美)
巻末資料
外国人学校リスト、国連人権機関の懸念と勧告