少なくても、一人二役で
広告
秋、冬は学芸会の季節です。
母校、東京朝鮮第2初級学校でも昨日学芸会が行われました。全校生の数は私が通っていた頃の半分以下にまで減りましたが、それを感じさせないくらい明るくて元気な学芸会でした。
歌って踊って楽器を叩いて、演劇が終わったらまた歌って…
相変わらず1人の出演率が高くてみんな忙しそうでしたが、一つひとつが「全力」!! その姿がなんとも健気で、また、子どもの吸収力の凄さを感じずにはいられませんでした。
毎年注目の的となるのは、ウリマルを習いたての初級部1年生と、6年間の成長が垣間見える初級部6年生のそれぞれの演劇です。今年の1年生は5人、6年生は3人。初級部時代を平均18人のクラスで過ごした私にとっても、一体どんな演劇なのか特に関心が行く演目です。
人数が少ないと、やはり1人が覚える台詞も膨大で、1年生はそれぞれソロでうたを歌うシーンもあります。それらをこなす様子は、「よく覚えたな~」と本当に感心してしまいます。
6年生はというと、3人のうち2人は、一人二役を演じていました。3人の孤児が主人公なのですが、そのうち2人はお化け役としても登場。背景のスクリーンや音声を上手く使いながら、とても工夫されていました。
以前、ある朝鮮学校の先生がこんなお話をされていました。「生徒数が減少しているということだけに頭を悩ませるのではなく、今いる子どもたちを輝かせることに全力を注がなければいけない」。
ウリハッキョの良さは、どんな言葉よりも、ウリハッキョに通う児童・生徒たちの姿が語ってくれていると、学芸会を見ながら改めて感じました。たとえ人数が少なくても一人ひとりが一生懸命学んでいることを忘れず、そのことをもっとたくさんの人に知ってもらえるよう自分自身もたくさんアピールしていきたいです。(S)