「広がる“労働崩壊”」
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2日前のブログで(相)さんが書いていたが、いまの日本は本当に生きづらい世の中だと思う。
2月22日放送のクローズアップ現代で、「広がる“労働崩壊”~公共サービスの担い手に何が~」と題して、公共サービスを担う現場で、低賃金で過酷な労働に苦しむ労働者たちをルポしていた。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3773_all.html
公立の現場で働く職場が民間に委託され、その現場で働く保育士たちが全員非正規社員となったとのこと。給料は13万円ほど。
番組内では、「2001年以降、国が推し進めてきた構造改革が引き金になったと指摘…
保育分野では「公営保育所の運営費が高い」と指摘され、人件費の抑制を目的とした民営化が加速。株式会社も次々に参入し、民営化や民間委託が進められました」と。
公立から民間に委託されることで、採算が重視され、賃金カット、ブラック企業化していってしまうのは、少し考えればわかることなのに。
保育士たちの待遇がこれでは、質のいい保育サービスを望むことすらできないと共感した。
と、同時に子どもを安心して預けられる場がどんどん減っていっていることに恐怖すら感じた。
テレビをみながら、公立の介護現場で働いていた友人が、どんどん都内の介護現場も民間に委託されていく現状に嘆き怒っていたことを思いだした。
いま月9では、民間の介護現場で派遣として、いいように働かされる若者たちが描かれているが、日本の雇用現場は崩壊に突き進んでいるように思えてならない。
私たち在日も税金を毎年支払っているが、国に支払われた税金が必要とされるべきところに使われてないなと本当に思う。
コスト削減などは保育や介護の現場など、福祉に向けられるものではなく、不必要に配備したPAC3等に使われる経費や思いやり予算を減らしたらどうだろうかと思えてくる。
日本の友人はどんどん福祉が崩壊しているのに、それを推し進めようとする知事を支持する人たちが多いのがなぜかと憤慨していた(石原慎太郎が知事の頃)。
当時は2007年位だったかと思うが、友人が憂慮していたように、介護や保育の現場などの福祉全般を支える法制度がたてられることもなく、崩壊の一途をたどっているような気がしてならない。
多摩市のように自治体ならではの模索もあるようだが、自治体単位ではなく、もっと大きな枠組みで、弱者切り捨てをやめ良質な福祉を提供できるようにすべきだと思うのだが…。(愛)