夏の別れ
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この夏は、身近な人の訃報がたくさん届いた。
ガンを患い40代の若さで一生を終えた人、闘病を明かさず静かに旅立った人…。社会に出た頃から厳しく叱ってくれた大先輩との別れも突然だった。数々の言葉を思い起こしながら、もう二度と会うことができない、話をすることもできないと、今でも喪失感が押しよせる。
数日前、父親が保育園に預けるのを忘れ、2歳の男の子が車中で亡くなったとの報道があった。父親は何か大きな悩みを抱えていたのか? 保育園は子どもを預け忘れた親に電話を入れなかったのか? 残された家族はどうなるんだろう…。後悔は尽きない。周りのちょっとした気づきで大切な、小さい命が守られたというのに…。
明日から編集部は1週間の休みに入る。私も忙しい日常の中で訪れるこの休みに、子どもや家族たちとゆっくり過ごそうと思う。忙しいとは「心を亡くす」と書くが、忙しさのあまり、知らず知らず失っているものがあると悲しい事件で考えさせられた。
読者の皆様も、夏の事故にはくれぐれも気をつけてください。
日刊イオは、明日から1週間お休みをいただき、18日から再開となります。(瑛)