広島無償化裁判第13回口頭弁論
広告
広島無償化裁判第13回口頭弁論が9月14日、広島地裁で行われた。
広島では、11回、12回口頭弁論で証人尋問が却下されたことで、今後への不安が広がっていた。そんな中、原告(朝鮮学園)は、公正な判決を裁判官に求める内容のハガキを1000枚以上を集め、裁判提訴3周年となる8月1日に裁判所へ送り、今回の法廷に臨んだ。
法廷では、広島朝鮮初中高級学校の卒業生の1人(現在大学生)が、証人尋問を却下し続ける裁判官に対し意見陳述を提起したが、裁判官はこれを認めなかった。傍聴席からは不満の声があがり、法廷は一時騒然とした。
今回、被告(国)から第10準備書面が、原告から第13準備書面が提出された。
原告が、ハ号の削除など、すべての議論の過程で作られた文書の提出を求めていたが、今回被告が提出した書面は、これまでのことを繰り返すだけの内容も分量も乏しいものだった。
原告は準備書面で、2010年2月から始まった高校無償化法の制定課程の詳細を説明し、朝鮮高校が「高等学校の課程に類する課程を置く」といえるかどうかの判断基準において、財政面における学校運営の適正や、その確認体制の有無などは当初の段階で含まれていないことについて指摘した。そして、無償化判断材料が同じ国である被告の主張と真逆であることを明らかにした。
法廷後の報告会では、今回意見陳述する予定だった原告の卒業生が思いを込めて陳述書を読み上げた。
この日は、毎回口頭弁論を傍聴しているハルモニと、原告であり今年から母校である広島初中高で教鞭を取り始めた教師の2人が意見発表を行った。
次回の第14回口頭弁論は11月16日(10:00~)、第15回口頭弁論は12月14日(16:00~)に広島地裁で開かれる。(S)