Uri-AD(ウリアド)/ウリ広告機構
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今日7月28日11時に大阪無償化裁判の判決が下される。
提訴の4年前を考えたとき、朝鮮学校関係者のなかで、裁判をしたい人などいなかった―と思う。
民族教育の権利をめぐっては、2007年に実質的勝訴を勝ちとった「枝川裁判」が記憶に新しい。振り返ると、戦後補償裁判はことごとく原告の敗訴に終わっている。つまり、日本政府による不正義を徹底的に擁護してきたのが、旧植民地出身者をめぐる日本の司法の歴史だ。関係者が裁判に慎重になった理由も、ここにある。文科省への数百回にわたる要請は受け入れらず、生徒や保護者たちは裁判という手段を取らざるを得なくなった。裁判に追い込まれたのだ。
提訴の日。生徒や保護者たちは、覚悟に満ち溢れていたものの、抱えきれないほどの不安を抱えていた。
この「不安の正体」は、生まれてこのかた、裁判を経験したことがない、ということだけではなく、無償化から朝鮮高校を徹底的にはずす日本政府、それを黙認する日本社会が変わらないことへの不安だったと思う。
高校無償化法は、「すべての子どもに学びを」という趣旨から立ちあがった制度で、外国人学校も対象になると法律で決められている。そのルールに沿って支給すればいい。
国はそのルールを破り、さらに朝鮮学校外しを正当化するために、メディアを総動員し、無償化が認められないのは、あたかも朝鮮高校側に責任がある、という偏見をまき散らし、自らの差別を正当化した。
裁判に関わるすべての人たちは、「学ぶ権利は誰にでもある」ということを、増殖していく朝鮮学校への偏見の中で、どのように伝えていくのかという「厳しい課題」に向き合っている。
この課題に果敢に挑み続けているのが、本誌の表紙を担当しているホ・サンホさんと、李英哲さんが立ち上げた「Uri-AD(ウリアド) ウリ広告機構」だ。
ウリアドは、冒頭のポスターをはじめ、朝鮮大学生や朝鮮高校生が毎週文科省前で行っている「金曜行動」のテーマソングをモチーフにした広告をはじめ、広島地裁で敗訴の判決が下った後も精力的に作品を作り、SNS上で発信を続けている。
ウリアド
https://www.facebook.com/Uriad.Urikohkokukikoh/
広告の持つ強い伝達力・説得力を活かし、 在日朝鮮人同胞の生活を支援するために設立した民間の非営利団体「Uri-AD(ウリアド)/ウリ広告機構」。
ウリアドは、在日同胞社会が求めるメッセージを“広告advertising”という形で発信し、私たちを取り巻く諸問題の解決に役立てるような広告コミュニケーションを目指している。
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勝訴のその日のために! 無償化差別解消のために!(瑛)