東アジアサッカー連盟記念シンポに安英学さんが登壇
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イオ編集部は本日が来年1月号の校了日、週末もバタバタと過ごし、新しい週を迎えました。新年号を送り出すときは、いつも高揚感と緊張に包まれます。
さて、「EAFF E-1サッカー選手権2017決勝大会」(8~16日)が盛り上がっています。
9日の日朝戦は大興奮でした。最後、日本・井手口選手の美しいシュートで朝鮮は勝利を手にすることができませんでしたが、日本の地で朝鮮選手がボールを蹴る姿は感慨深く、スポーツという土俵で互いが闘いあう姿は本当にいいなと思いました。
私は15年間、朝鮮に行っていないので、ひたむきに走り、悔しがり、時には激しく怒る朝鮮選手の姿に心が溶けていくような思いでした。普段はドキッとする日本の朝鮮報道に緊張しているせいでしょうか。
12月7日には、東アジアサッカー連盟設立15周年記念シンポジウム「Creating New Football東アジアサッカー15年の軌跡と未来 ~サッカー世界一に向けての東アジア戦略会議」に足を運びました。このシンポでは、田嶋幸三会長による基調講演に加え、「サッカー世界一に向けての東アジア戦略会議」と題したパネルディスカッションが開催され、東アジアのサッカーレジェンド5人が登壇。なでしこジャパンをワールドカップ優勝に導いた佐々木則夫氏、元日本男子代表主将の宮本恒靖氏、中国男子代表を東アジアチャンピオンに導いた朱広滬氏、元韓国代表監督で選手として日本でも活躍した洪明甫氏、選手として東アジアで広く活躍、今春引退した安英学・元朝鮮代表が、東アジアのサッカーが、世界を勝ち抜いてゆくための戦略と展望を語ったのです。
東アジア地域内の交流と結束を深めることで地域内のサッカーを発展させ、サッカーを通じた平和への貢献を目的として活動してきた東アジアサッカー連盟。そのトップの4つの代表チームが、頂点をめぐり熱い戦いを繰り広げる「EAFF E-1サッカー選手権」の開幕を翌日に控え、その先の2018FIFAワールドカップロシア、そして東アジアサッカーの未来を見据え、熱いトークが繰り広げられました。どの発言者の話も自国の実情や世界との距離を踏まえた興味深いものでしたが、安さんが提案したアイデアは、朝鮮半島の北と南、日本と朝鮮半島、在日コリアンの心に橋を架けてきた彼こそが発信できるものでした。
「今回の東アジア選手権で日本を訪れた朝鮮代表の中には、かつてのチームメートもいます。朝鮮の選手のポテンシャルは高く、かれらの素顔を知ってほしいと思います。これからは、定期的な日朝戦や南北コリア対日本戦も組んでいきたい。心の交流から信頼が生まれ、互いのサッカーの発展につながるはずです」
垣根を越える「サッカーの力」に全身全霊をかけて挑む安さんの姿は現役時代と変わりなく、すがすがしい気持ちに包まれました。さぁ、今日は女子サッカー南北戦! 応援に熱が入ります。(瑛)
※写真提供=朝鮮新報・盧琴順