愛知無償化裁判、非情な判決
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高校無償化制度から不当に排除されたことにより学習権、平等権、人格権を侵害されたとして、愛知朝鮮中高級学校の高級部生徒・卒業生らが2013年1月24日に起こした国家賠償請求裁判(愛知無償化裁判)の一審判決が先ほど下された。
「原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする」
裁判官が主文を読み上げてものの10秒足らずで閉廷。法廷内には怒号が飛び交い、職員が制止しても、しばらく止むことはなかった。
裁判官は、3人とも今まで見たことのない人たちだった。支援者によると、判決を書いたあと全員異動になったという。全く関係のない裁判官らが代読したのだ。
5年間たたかってきた当事者と支援者に向き合わず無責任な判決を下したうえに、判決言い渡し当日に姿も見せない。異動の時期だからというのは当然あるだろうが、私にはとても卑怯に思えた。
名古屋地裁には、愛知中高の全校生徒と教職員ほか、県内はもちろん日本各地から同胞・日本市民が集まり、傍聴券の抽選のために500人以上が列をなした。
地裁前で判決を待っていた人々は、涙を流したり怒りをあらわにしながらシュプレヒコールを上げ、地裁に抗議した。
このあと15:00からアイリス愛知にて記者会見が、18:30からウィル愛知4階ホールにて報告集会が行われる。
判決の詳しい内容と報告集会の様子は、明日の日刊イオで紹介する。また、イオ6月号でも愛知無償化裁判について大きく取り上げる予定だ。私も激しい怒りを持って取材に取り組みたい。(理)