統一時代の子どもたち
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今日は月刊イオ8月号の締切当日。8月号の特集は、「朝米新時代―敵対から協力へ」。歴史的な朝米首脳会談について、幅広い内容を組んでお届けする予定です。
私は、朝米首脳会談の当日に東京朝鮮中高級学校で全校生がパブリックビューイングすると聞き、さっそく同校へ取材に向かいました。
朝鮮と米国の両首脳が握手する瞬間など、映像自体は短いものでしたが、生徒たちの表情からは様々な思いが感じられました。
「サイチル(4・27)」―。映像を観て東京朝鮮文化会館をあとにする生徒たちの間から、自然と聞こえてきた言葉にハッとしました。「リュギロ(6・15)」「シプサー(10・4)」と同様に、すでに口慣れたものとして響いてきたそれは、新しい世代を象徴しているように思えました。
その後、数週間後に朝鮮民主主義人民共和国での修学旅行を控えているという高3の生徒に話を聞いてみることに。
「私たち高3は2000年生まれ。6・15の時は幼かったから、こういった歴史的な瞬間を見たのは今年の北南首脳会談と朝米会談が初めて。朝鮮民族の一員として、日本に暮らしながらも少しずつ統一への道が開かれていく様子を見ることができて本当に嬉しい」
「02年の『拉致問題』から始まり、厳しい情勢の中で学生時代を過ごしてきた。朝米の関係もずっと緊張状態にあったので、本当に今までではあり得ないことが起こっていると感じる。他の国から制裁を受けながらも、真っ直ぐ歩んできた祖国の姿に勇気をもらえる」(ともに同校高3)
いま、少しずつ色々な人が実感を持って「統一時代」という言葉を口にします。1世から5、6世までそれぞれに意義のあることですが、この新しい時代の入り口に立っている子どもたちの可能性といったら…。弾けるような笑顔を見て、とてもワクワクしました。(理)