関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者追悼シンポジウム
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関東大震災時の朝鮮人虐殺から明日9月1日で95年がたつ。
今年もまた、追悼行事をはじめとするさまざまな関連イベントが予定されている。
すでに各所で告知がなされてはいるが、今回のエントリを借りてあらためて、朝鮮大学校朝鮮問題研究センターの主催で9月22日に開かれる関東大震災95周年朝鮮人虐殺犠牲者追悼シンポジウムのお知らせをしたい。
関東大震災95周年朝鮮人虐殺犠牲者追悼シンポジウム『関東大震災時の朝鮮人大虐殺と植民地支配責任』
日時:2018年9月22日(土)13:00~18:00 (12:30開場)
場所:朝鮮大学校記念館講堂(4階)
参加費:1000円(学生、大学院生無料/事前申込要)
申込方法:①住所 ②氏名 ③所属を記載のうえ、メールかFAXで申込。(9月19日必着)
件名には「シンポジウム参加」と記入。定員になりしだい締め切り
お問い合わせ:朝鮮問題研究センター(KUCKS)
〒187-8560東京都小平市小川町1-700
TEL:(042)346-0414
FAX:(042)346-0405
E-mail:kucks@korea-u.ac.jp
プログラム
1部:演劇と証言
詩劇「まとう人」
作:李英哲(朝鮮大学校准教授)
原案:朴英二監督・映画「まとう」/許南麒作・詩「君たちよ、もう目を閉じよ」、「追われる者のうた」ほか
証言:尹峰雪さん
2部:シンポジウム
【第1セッション:虐殺の真相究明と虐殺否定論】
報告①朝鮮人虐殺に関する真相究明の現状―1100人の証言から見える虐殺の実態―
西崎雅夫(一般社団法人ほうせんか理事)
報告②虐殺否定論とその狙い
加藤直樹(ノンフィクションライター)
コメントと討論
山本すみ子(関東大震災時朝鮮人虐殺の事実を知り追悼する神奈川実行委員会代表)
林裕哲(朝鮮大学校助教)
【第2セッション:虐殺の構造と植民地支配責任】
報告③日本の朝鮮植民地支配と朝鮮人虐殺―義兵戦争、シベリア出兵、三・一運動から関東大震災へ―
愼蒼宇(法政大学准教授)
報告④「関東大虐殺事件」と植民地支配責任追及―解放直後在日朝鮮人運動の実践
鄭永寿(朝鮮大学校助教)
コメントと討論
田中正敬(専修大学教授)
加藤圭木(一橋大学准教授)
第1部で証言者として名前のある尹峰雪さんは、朝鮮人虐殺の目撃者で1999年12月に日本弁護士連合会に人権救済を申し立てた故・文戊仙さんの娘。千葉県在住の尹さんはこれまで、母親から伝えられた関東大震災時の朝鮮人虐殺に関する証言をさまざまな機会に行ってきた。日弁連は4年間の調査を経て2003年8月、当時の小泉首相あてに関東大震災時の朝鮮人虐殺について日本政府が責任を認めて謝罪することと真相調査を求めた勧告書を提出している。
主催者側は、本シンポを通じて、「最新の研究結果に基づきながら、とりわけ日本の朝鮮侵略、植民地支配の観点から朝鮮人虐殺の構造と責任を追及し、問題解決に向けた今後の課題について考えてみたい」としている。
あの虐殺から95年がたとうとする今も事件の全貌は明らかになっていない。そればかりか、「虐殺否定論」がはびこり、犠牲者追悼式典の妨害や追悼碑の撤去が公的な立場にいる人々から叫ばれている。
こうした時代だからこそ、しつこく声を上げていかなければならない。(相)