タバコは「百害あって一利なし」
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いろいろと気になる出来事はあるが、特に書くこともできないので、今日は喫煙・禁煙について少し書いてみたい。このブログで(相)さんが喫煙や禁煙について、何度か書いているので、私もそれにならってみた。
1カ月以上前になると思うが、ネットで次のような朝日新聞の記事を見つけた。「たばこが社会に及ぼす2015年度の総損失額が、約2兆500億円に上るとの推計を、厚生労働省研究班がまとめた。がんの治療費など喫煙者の医療費が最も多く、全体の半分以上を占めた」というもの。さらに続けて「病気がもとで必要になった介護費用や、たばこが原因で起きる住宅や山林の火災による損失も加えた。最も多かったのは喫煙者の医療費で約1兆3594億円。内訳は、がんが5477億円、歯の治療費が1016億円を占めた。受動喫煙による医療費は、3295億円に上った」と指摘している。
昔に読んだ「現代たばこ戦争」(伊佐山芳郎著、岩波新書)という本にはタバコ製造の過程でタバコの葉を乾燥させるため、多くの森林が毎年消滅していると書かれていて驚いたことがある。1キロの葉を乾かすのに薪が10キロ必要だと言われている。
無造作に捨てられるタバコの吸殻により、環境破壊も起こる。
タバコは「百害あって一利なし」だ。
私も過去に喫煙習慣があった。25歳の時から吸い始め(朝鮮に長期間滞在した時に喫煙の習慣ができたので朝鮮産のけっこうキツいタバコから吸い始めた)、結婚を機に禁煙をはじめた。正直に告白すると、禁煙後も何度かタバコを口にし自己嫌悪に陥ることがあった。それでも紆余曲折を経て、1本もタバコを吸わなくなって十数年が経つ。
喫煙者に対する社会的な圧力が強くなっていく中で思っていたのは、「タバコは庶民のささやかな楽しみの一つなのだから、それほど目くじらを立てないで、他人に迷惑をかけない喫煙、分煙をきちんとすればよいのではないか」ということ。
タバコを完全にやめた後、やはり考え方も変わってきて、社会的な啓蒙活動をすすめて新しい喫煙者を作らないようにし、将来的にタバコを根絶できればいいと今は思っている。
これを書くために今のタバコの値段を調べると、10月1日から値上げをしていて、ひと箱500円ほどする。いつの間にこんなに高くなっていたのかと驚いた。(相)さんにならって、タバコを吸わなくなったことで、どれくらいのお金が浮いたのか計算してみると、105万円ほどになる。
個々人の金銭、健康の損失ももちろんだが、最初にあげたように、社会的な損失が莫大だ。最近では街中にタバコの自動販売機をほとんど見なくなった。コンビニなどでもタバコを購入する時には年齢確認を行っているという。東京都では6月に、従業員を雇っている飲食店を原則禁煙とする受動喫煙防止条例案が可決された。愛煙家には住みにくい世の中になっているが、喫煙を制限していこうという取り組みは良いことだと、完全に禁煙した者の立場では思っている。
いま喫煙している人たちは、いまから禁煙をはじめたらどうだろう。経験を言うと、禁煙はそれほど難しくない。禁煙して浮いたお金を有意義に使えばどうだろう。
タバコは「百害あって一利なし」だ(k)。
悪者
タバコは悪者である。いや、悪者にされている。タバコ屋の身からしてもタバコは「一箱売って儲けは一割なし」である。こんな割りの悪い商品はない。厚労省の健康被害経済損失キャンペーンは結構効き目があったのか販売本数は減少の一途である。コンビニと嫌煙キャンペーンに負け続ける小売店は廃業が止まらない。悪いものを提供してきた因果か、首を絞められ続けられる。ごめんね。
タンべ屋大阪さまへ
コメント、ありがとうございます。タバコを売っている方の切実なコメントで、大変参考になりました。儲けが一割もないとは知りませんでした。販売本数もやはり減っているのですね。大変ですが、がんばってください。