2世とつくる朝鮮料理
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※写真はすべて(麗)さん
「直伝!家庭の朝鮮料理」「見て作れる朝鮮料理」「あなたも作れる!朝鮮料理」「2世とつくる朝鮮料理」「やればできる朝鮮料理」…来年度の料理企画のタイトル案である。今回の連載の特徴は“体験型”。料理の得意な同胞にレシピを紹介してもらうだけでなく、下ごしらえから完成までの工程を記者が実際に体験し、疑問点や感想も入れつつ作り方を紹介する、というような構成を考えている。料理はしてみたいけど何から始めていいか分からない…という(私のような)人にも「やってみようかな」と思わせることがねらいだ。
昨日はその初取材だった。教えて下さったのは足立区在住の同胞女性・高さん。1世のオモニから受け継いだ朝鮮料理のレパートリーは多岐にわたる。中学生の頃から料理をしていたそうで、素人の目線に立ってとても分かりやすく教えてくれた。
これは1月号で紹介するスンドゥブの材料だ。こうして並べてみると、なんだかやる気が出てくる。ヤンニョムを混ぜて、材料を切って…。用意してくれたレシピに沿って、一つずつ丁寧に作業していく。「そうそう! 上手いじゃない!」「焦らなくていいのよ~」「大丈夫、それでいいの」「いいの、自由にやってみて」「それがあなたの味なんだから」―、隣で見守りながら絶えず励ましの言葉をかけてくれる高さん。タイトルは「褒めて伸ばす!朝鮮料理」でもいいかもしれない。
食材に関する豆知識や調理のコツなど、豊富な知識を聞いているだけでも面白かった。また、小さな疑問にもやさしく答えてくれる。
ヤンニョムと野菜を火にかけると、「これぞ朝鮮料理~!」という感じの香りが立ってきてテンションが上がる。
そして見事、スンドゥブが完成! 素材の味が活きた、旨みたっぷりの美味しいスンドゥブだった。この日は他にも、どんな野菜にも応用できる基本のヤンニョムと3種類の即席キムチの作り方も習った。
基本のヤンニョムの材料はこれだけ! 即席キムチはそれぞれ、下ごしらえを入れても20分ほどで出来てしまった。取材の帰り道、たまたま近くに従姉妹が住んでいるので作ったキムチをおすそ分けすると、後ほど「美味しかった」と感想のメールが。冬休みに実家に帰ったら家族にも作ってあげたくなった。
この連載では、チヂミ、ナムル、スープ、キムパプなど、年間を通して基本の朝鮮料理を紹介していく。取材をする過程で、私も1年後にはある程度、料理ができるようになっているだろうか。今後も楽しみだ。(理)