醜悪な高校無償化問題の自民党決議
広告
日産自動車のゴーン前会長の問題や外国人労働者の受け入れ問題でかげが薄いが、何かと話題になり世間を騒がせていた片山さつき参議院議員。その片山議員の「片山さつき Official Blog」の2011年9月6日付に、「自民党は、朝鮮学校無償化手続き再開に強く抗議し、即時撤回を求める決議をしました!その全文をお載せしますので、ご覧下さい」として、当時、野党だった自民党(文部科学部会・外交部会・拉致問題対策特別委員会合同会議)が2011年8月31日に出した「朝鮮学校無償化手続き再開に強く抗議し即時撤回を求める決議」というものが全文、紹介されている。
http://satsuki-katayama.livedoor.biz/archives/5825498.html
決議文自体はブログのページから読んでもらえればよいのだが、その内容のひどさは想像を絶するものがある。出だしの文章で、自民党が朝鮮学校をどのように見ているのかがよくわかる。読むと、自民党が朝鮮学校に無償化制度を適用することに反対している理由が、最初から最後まで政治的外交的なものであることもわかる。下についているコメントがまたひどい。醜悪きわまりない。
2012年12月末に発足した安倍内閣は、決議文を実践するように、まっさきに朝鮮学校を高校無償化から排除するために動いた。2013年2月20日、文科省は省令を変えて、施行規則から規定ハを削除、朝高10校を「不指定」処分とした。
10月30日の東京高裁をはじめ各地の判決は、政治的外交的理由で規定ハを削除し朝高を排除したことが明らかなのにも関わらず、それを見ることなく、朝高排除を支持するヘイト判決を繰り返している。自民党の決議文の醜悪さ、それを受けたかのような判決の醜悪さ。
7年前の片山議員のブログにコメントを投稿したような人たちが今の日本でどのくらいを占めるのだろうか?
11月14日、大阪での日本の小学校と朝鮮初級学校との交流会について、批判し糾弾する内容がツイッターに投稿され、ものすごい数が拡散されていた。そこについているコメントもまた、醜悪だった。過去形で書いたのは、ツイッターを投稿したその本人が、いつの間にかツイッター上から姿を消していたから。
学校に確認したところ、22日の交流会は無事に行われたそうだ。
最初に、「外国人労働者の受け入れ問題」と書いたが、それと関連する問題を最後に一つ。現在、日本にいる外国人の多くが各地の入国管理センターに不当に収容されている。そのうちの一つ、茨城県牛久市にある東日本入国管理センターの被収容者が、11月20日よりハンガーストライキを開始している。入国管理センターの被収容者の問題は、このブログでも何度か発信してきた。被収容者の人たちが何を求めているのか、ハンスト参加者が提出した「申入書」などを読んでもらいたい。この問題に取り組んでいる仮放免者の会(PRAJ)のホームページ(https://praj-praj.blogspot.com/)に掲載されている。(k)