ウリナラ選手に感動、興奮…
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今月17日、朝鮮民主主義人民共和国のフィギュアスケートペア選手が、「ISU世界フィギュアスケート選手権大会2019」(3月20日~24日、さいたまスーパーアリーナ)に出場するため来日しました。平昌オリンピックのフィギュアスケートペア競技で総合13位に入り、オリンピックにおいて朝鮮フィギュアスケート史上最高の順位を記録したリョム・デオク(20)、キム・ジュシク選手(26)です。競技のようす、結果は朝鮮新報で紹介しています。
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競技を終え、23日には選手団が埼玉朝鮮初中級学校を訪問しました。この日は終業式。「子どもたちがあまりに興奮していて、終業式はサッと済ませました」と鄭勇銖校長は笑います。朝鮮のスポーツ選手が同校を訪問するのは実に36年ぶり。玄関前に待機した児童・生徒たちはもう待ちきれないといったようすで、すでに目を輝かせていました。
午前11時半。選手たちが到着すると場は大興奮! 「반갑습니다-(嬉しいです)!!」「잘 오셨습니다-(ようこそ)!!」とあちこちから声が上がります。子どもたちは選手に触ろうと必死に手を伸ばしていました。ぎゅっと抱きしめたり、ハイタッチしたり。選手たちも子どもの頭をなでたり、両手で頬を包んだりと、出会いを嬉しそうに表現していました。
リョム、キム選手が朝鮮学校を訪れるのは初めて。はじめは緊張した面持ちの二人でしたが、子どもたちの熱烈な歓迎を受けてどんどん表情がほころんでいきました。
選手たちはその後、学校内を見学。初級部1年生の教室で机に座ってみたり、教科書を開いてみたり…
また、教室の黒板にメッセージを残していました。
ともに、「祖国の栄誉を世界に轟かせます!」と力強い決意を。
そしてついに歓迎式! 児童・生徒たちは「필승조선(必勝朝鮮)!」と大きく声を合わせながら、アーチと紙吹雪で選手たちを迎えました。
選手たちはこの間の応援と歓迎に感謝しながら、「練習がきついとき、民族の心を守りながら日本で暮らしている同胞たちのことを思い出して奮闘したい」と話しました。
式では、児童・生徒たちが朝鮮舞踊と合唱を披露。子どもたちが精一杯に「가슴펴고 걸어갈래요(胸を張って歩いて行こう)」をうたうと、はじめは微笑ましそうに手拍子をしていた選手たちがこらえきれず涙を流しました。
初級部4年生の宋炅潤さんは、「埼玉初中の児童・生徒で合唱したとき選手たちが泣いているのを見て、『ウリナラの人たちは本当に僕たちのことを大事に思ってくれているんだな』と感じてありがたかった」とのちほど感想を話していました。
また、 学校からお知らせを受けて足を運んだという保護者の裵玄珠さん(39)も、「子どもたちの素朴な気持ちが伝わって、ウリナラの選手たちが涙を流して、またその気持ちが返ってきて。子どもたちにとって、祖国は普段なかなか感じることができないもの。初めて近くに感じたと思う」と話していました。
その後、選手たちが「반갑습니다」の曲に合わせて登場すると割れんばかりの大歓声が。
二人は軽快に踊りを披露し、さらに平昌オリンピックで着用した衣装を埼玉初中に贈りました。
最後にみんなで記念撮影。笑顔いっぱいの時間でした。
そしてお別れの時。選手たちはもみくちゃになりながら車に乗り込みました。最後の最後まで別れを惜しみます。
それだけでは足りず、校門前でもういちど車を見送るため運動場をダッシュ!
子どもだけでなく、先生やオモニたちも一緒に駆けていく姿がとても感動的でした。
この日の夜には、さいたま市内の宴会場で同胞と選手団による交流歓送会も行われました。競技のようす、また選手、監督、団長のインタビューとあわせてイオ5月号で紹介する予定です。(理)
交流会
日本人ファンとの交流の機会も作ってほしい!国籍関係なく応援してる人も多いのだから。
Moto_Shibuchoさま
コメントありがとうございます。競技場でも日本の方々があたたかく応援していました。そのような機会が今後、持たれるといいですね!