外国人収容施設で起こっていること
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日本には正規の滞在許可を得られず、不当に収容施設に隔離されている外国人たちが多くいます。その問題については、私も(理)さんも、日刊イオで何度か取り上げました。
東京・品川の東京入管や茨城県牛久の東日本入国管理センター、長崎県の大村入管センターなどの収容施設がありますが、それらの収容施設で被収容者が劣悪な環境に置かれていることが長年にわたり問題となっています。そもそも日本では、様々な事情から母国に住めず日本に来た人たちが、難民申請をしてもほとんどが認められません。収容施設の問題は、収容が長期にわたること、まともな医療を受けられないこと、職員によるいじめなどもあり死亡事故も起きています。
そのような問題に対して5月に入って牛久の収容施設でハンストが始まり、その後、各地の施設でハンストなどの抗議行動が拡大していて、日本のマスコミも報じて問題が拡散しています。
そんな中、東京弁護士会が「人間の尊厳を踏みにじる外国人長期収容と違法な再収容に抗議する会長声明」を7月31日に発表しました。https://www.toben.or.jp/message/seimei/post-542.html?fbclid=IwAR01h9CNLrWuwg0p6MUJXIHMYRjPZmeQANvi0Pb1SwQXhXcBgYn46BK7490
声明を読むと、ことの本質、問題点がよくわかります。
4月1日に改定入管法が施行され、日本政府は新たな外国人受け入れ制度をスタートさせました。労働力不足が理由ですが、多くの批判があった外国人技術実習制度の問題点が改善されていないなどの指摘が多くなされています。そもそも日本政府は、外国人を人として迎え入れようとしているのか。そこが問われています。
とにかく、日本政府は収容施設の問題を早く解決しなくてはなりません。
最後にお知らせです。
昨日の8月1日から、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」が愛知県美術館(名古屋の栄)で始まり、その中の一つのコーナーとして「表現の不自由展・その後」が行われています(10月14日まで)。政治色が強いなどの批判を受け美術館から撤去されたり公開中止になったりした芸術作品を集めた「表現の不自由展」は、2015年に東京都練馬区で行われたもので、今回は、その後の作品が主に展示されます。
15年の展示会でも出品された、「平和の少女像」も出品されています。愛知県をはじめ近隣の方々はぜひ足をお運びください。(k)