民族教育を抹殺しようとする幼保無償化からの朝鮮幼稚園の排除
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昨年の7月に関西空港で起きた税関検査での神戸朝高生徒のお土産押収事件。「高校生のお土産を押収するとはなにごとか」と同胞や日本人の憤りが広がり問題が表面化したが、その際に私は日刊イオで、「今回、朝鮮高校の生徒が修学旅行での朝鮮訪問でこのような事件が起きたことで注目が集まったともいえるが、学生であれ成人であれ、お土産を押収するということ自体が差別的で非人道的な許されない行為である」(18年7月4日、日刊イオ)と書いている。
その気持ちは今も同じである。高校生だから許されないのではない。
高校無償化から朝鮮学校だけを排除していること、そして現在、問題となっている幼保無償化の対象から朝鮮幼稚園が除かれようとしている問題も本質は同じだ。「幼い子どもたちを差別するとはなにごとか!」と憤慨する人たちが多いが、在日朝鮮人に対する弾圧それ自体が問題で許されないことである。
民族教育を抹殺すれば在日朝鮮人社会を抹殺できることを日本当局はよく知っている。だから民族教育、朝鮮学校を集中的に攻撃しているのだ。
最近、幼児(子ども)虐待のニュースをよく見る。虐待によって命を奪われるというケースも少なくない。本当に心が痛む。家庭によっていろんな事情、状況の違いがあるのだろうが、なんとか虐待をなくせないものか、幼い命を救うことができなかったのかという思いで胸がいっぱいだ。事故や天災などで犠牲者が出たというニュースでも、犠牲者の年齢が若いほど、心が痛む。一人の人間の命の重さは同じだと言うのだけれど…。
在日朝鮮人に対する弾圧それ自体が許せないと書いたが、数多い弾圧・差別の中でも子どもたち、民族教育、朝鮮学校を狙い撃ちにした差別、弾圧に対しては、より大きな憤りを感じてしまうのだ。
幼保無償化からの朝鮮幼稚園排除に反対・抗議し、日本各地に保護者や日本人が連絡会などを組織し要請活動や街頭宣伝、集会などの活動を繰り広げている。
問題の本質や活動の模様は、月刊イオや日刊イオ、朝鮮新報のHPhttp://chosonsinbo.com/jp/で連日のように報道している。朝鮮民主主義人民共和国もこの問題に関して外務省スポークスマンや朝鮮海外同胞援護委員会などが談話や声明を発表し、日本政府を厳しく糾弾している。朝鮮新報のHPでそれらの談話や声明を朝鮮語だが読むことができる。(k)