イオ6月号はおすすめ映画&本の特集
広告
5月下旬に発行予定のイオ6月号では、おすすめ映画と本の特集を準備している。
昨今の新型コロナウイルスによる感染症の拡大を受けて、さまざまな面で社会生活がストップしている。自宅で過ごさざるを得ないような状況に置かれている人びとも少なくない。そんな新型コロナウイルス禍の中でしばらく続くであろうインドアライフを少しでも充実したものにするための一助にしたいという趣旨から企画した。これまでにない切り口と選評者で面白い映画や書籍を紹介したいと、企画担当者として意気込んでいる。私自身も、昨今の社会情勢を反映して「パンデミック」がテーマの映画の選評を担当している。
4月の半ばから始まったリモートワークも、はや3週間目に突入した。日中は生後7ヵ月の息子に目を配りつつ、パソコンと向き合い原稿執筆、メールで外部ライターとやりとりしながらオンライン上で回ってくるページのゲラをチェックする。その合間に電話取材。相手は主にコロナ禍の下で困窮する同胞事業者たち。それぞれの苦しい実情を聞きながら気が滅入ることもあるが、ポジティブ思考で難局を乗り切ろうと奮闘する人びとに小さな勇気をもらうこともある。
そして、日中の仕事、家事、育児を終えて家族が寝静まった後は夜な夜なパンデミック映画を動画配信サービスで観ている。未見の作品以外に、鑑賞済みの作品もこの機会に見直したりしている。基本的に後味苦めの結末で、血がドバドバ出る作品も多いので、深夜に気分がブルーになることもある。それでもメンタルに変調をきたさないのは、映画鑑賞が好きだからかもしれない。
新型コロナウイルス禍の下、各地の映画館も軒並み休業している。そんな中でも、映画の灯を消すまいとするさまざまな取り組みが行われている。そのひとつに「仮設の映画館」がある。これは、新作映画をインターネットを通じて有料で配信することで、各地の映画館や配給会社に料金を分配するプラットフォームだ。新作映画の公開の場を確保し、苦しい状況に置かれている各地の映画館を支えようという目的で立ち上げられた。
http://www.temporary-cinema.jp/
ミニシアターを中心に日本全国各地の50の映画館、配給会社が参加している。作品の配信は4月下旬から始まった。配信作品は今後も順次、増えていくという。
ほかにも、おすすめの本を一人が1日1本、7日間紹介していくリレー企画、#七日間ブックカバーチャレンジ といった取り組みがSNS上で行われている。未曽有の社会不安の中でも文化を絶やさない活動をイオでも何かできないか、いろいろと考えている。(相)