はじめての編集作業を終えて
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イオ6月号の特集「熱く推薦! MOVIE&BOOK」。私はアニメーション映画を担当し、識者に原稿を書いていただいた。
それまで、アニメ映画にあまり興味がなかったのだけど、評者の紹介記事を読み興味が湧いた。それでさっそく観た(笑)。
最初に見た作品は『AKIRA』(大友克洋監督)。1988年に公開され、世界に衝撃を与えたというので、ご存じの方も多いかもしれない。あらすじやレビューを一切見ず、予備知識ゼロで観覧。「1980年代のアニメ、こんなクオリティ高いの?!」と、「はじめからすごいものを観ちゃったな」というのが見終わった後の率直な感想だった(笑)。
映画の舞台は、2019年のネオ東京。1988年に新型爆弾の使用により勃発した第3次世界大戦から復興しつつある東京で、政府軍とゲリラが衝突している設定なのだが、2020年のオリンピックが「東京開催」と設定されているのも面白い。ざっくりとあらすじを言うなら、国家の軍事機密に不良少年たちが巻き込まれていく話。原作の漫画を知らないと内容を把握することが難しいが、不気味な子どものキャラクターにぐんと引きつけられ、奇妙な音楽と大きいスケールながらも緻密な作画に、終始圧巻だった。グロテスクな描写もあるが、アニメだから見ていられた。その後、何日間はひたすら『AKIRA』が頭から離れず、ネットで調べ、また映画を見た(笑)。
同作の4Kリマスター版が4月3日からIMAXシアターで上映される予定だったようだが、映画館で観たら相当な迫力だっただろう。
その後も同監督の『スチームボーイ』、シルヴァン・ショメ監督の『イリュージョニスト』、イオ6月号で紹介されるアニメ映画も一足先に観た。大人が見ても考えさせられる、見ごたえのあるアニメ映画がたくさんあることを知ることができた編集期間だった。
私は、映画が好きでよく観るのだが、伏線が張られまくってる作品や、台詞が少ない作品、考察や分析が必要な作品は、自力では消化しきれず、ネットで検索する。映画感想を書いている人のブログや、レビューなどを見るたびに、人の興味を引く文章や、的確に言語化できることに感動する(笑)。実際、イオ6月号特集で出る映画の半分ぐらいはすでに観た映画だったが、評者のレビューを読み、「また見よっかな」という気にさせられた。せっかく記者になったので、この際、映画を通して得たことや感じたことを自分の言葉で文章にし、まとめてみようと思った。
ということで、イオ6月号をお楽しみに!(蘭)
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