元気をくれる子どもたち
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この前、出張先にて先輩が運転する車に乗せてもらっていた時のこと。バス停の周りで談笑している子どもたちを指し、朝高生だと教えてくれた。わざわざ声をかけたりはしないが、まちなかで見かけると嬉しくなるという。
ふと、数年前に似たようなことを感じたなと思い出した。総聯東京荒川支部の三河島分会が行っている「見守り隊」(JR三河島駅から東京朝鮮第1初中級学校までの通学路に立ち、同校児童・生徒たちの安全をサポートする活動)に参加したときのことだ。東京第1のすぐ近くに私たちの会社があるため、自分たちも地域に貢献しようとの目的で若手が手を挙げたのである。
そして当時、「見守り隊」として駅前に立ちながら見た光景が印象に残り、なにかしら記録しておきたいなと思って詩作にチャレンジしたのだった。思い出したついでに、帰宅後ノートPCにデータが残っていないか探してみると「우산꽃」というタイトルのwordデータがヒットした。せっかくなのでここで紹介したい。
우산꽃
*총련도꾜 아라까와지부 미까와시마분회의 <도꾜제1 안전등교지원활동>에 참가하여
비오는 아침 미까와시마역으로 간다
고문님들의 다정한 인사 받으며
트레드마크 감색 잠퍼 나도 입는다
졸음을 참으며 멍 선다
거리에는 우산 펼치고 바삐 지나가는 사람들
그속에 어디론가
≪안녕하십니까!≫ ―
밝은 목소리 들려온다
소리 난쪽 돌아다보니
우산아래서 꾸뻑, 웃음지으며
종종거리며 걸어가는 우리 학생
그 뒤모습 내 눈엔 한송이 꽃으로 안겨왔네
≪안녕하십니까≫, ≪안녕하십니까!≫
개찰구에서 속속 나오는 우리 학교 아이들
평범한 비오는 아침 풍경이
갑자기 우산꽃으로 만발해졌다
≪안녕하십니까≫ 그 인사 하나로
웃으며 우리 학교로 향하는 그 모습만으로
똑같이 보이는 수많은 우산속에서도
특별히 예쁘게 눈에 비친다니
傘の花
*総聯東京荒川支部 三河島分会が行っている「東京朝鮮第1初中級学校児童・生徒の安全のための登校サポート活動」に参加して
雨が降る朝、三河島駅に向かう
顧問たちの温かいあいさつを受けながら
トレードマークのオレンジ色ジャンパーを着る
眠気を我慢しぼうっと立っている
道には、傘をさして忙しそうに過ぎていく人々
するとどこからか
≪アンニョンハシムニカ!≫ ―
明るい声が聞こえてくる
声のした方を見ると
傘の下からひょっこり顔を出し笑いながら
とことこと歩いていく朝鮮学校の児童
その後ろ姿が、私の目には一輪の花のように映った
≪アンニョンハシムニカ≫、≪アンニョンハシムニカ!≫
改札から続々と出てくる、朝鮮学校の子どもたち
平凡な雨降る朝の風景が
とつぜん傘の花で満開になった
≪アンニョンハシムニカ≫、その言葉一つで
笑顔で朝鮮学校に向かうその姿だけで
同じように見える無数の傘の中にあっても
特別に愛らしく見えるとは
***
現在も、退勤時に駅へ向かっていると後ろから朝鮮語の会話が聞こえてきたり、「기다려~(待って~)」などとじゃれ合いながら走る子どもたちに追い抜かされたりする。その姿を見るだけでいつもちょっと元気が出る。(理)