雑誌デザインのちょっと専門的な話※イオ9月号発売開始!
広告
今日は雑誌デザインのちょっと専門的な話を。
イオの雑誌では、決まったフォーマットがある。
このフォーマットは私が入社前から受け継がれてきたものだが、入社3年目位に、MacからWindowsに、クオークからインデザインにソフト変換を余儀なくされたとき、フォーマットとして、改めて作り直し、まとめた。それから何度か改良し、下の写真のようなテンプレートを作り、イオのデザインページを作るうえでのフォーマットとして現在活用している。
基本は本文9ポイント、見出しは55ポイント、など基本的な決まりがあり、そのフォーマットに即して記事や写真を入れれば、典型的なイオのデザインになる。
私の場合、写真を入れて、ざっと本文を流して、ある程度の方向性を決める。肉付けによるデザインは記事やメイン写真からインスパイアされた感覚を大事にし、デザインする。
もちろん、読者に読んでもらうことが第1条件であり、そのために伝わりやすい紙面にデザインする。
なので、見出しタイトルがあり、リードあり、本文ありのレイアウトはさほど苦労はすることなく、素晴らしい出来のメイン写真があれば、長年の経験もあり1時間もあれば仕上げることができる。
いまでも一番苦労するのが、そういったフォーマットなしに1から編成しなければならない頁だ。
文字情報が多いものが一番大変。
例えば商品紹介ページ。商品名や商品の特徴、説明、問い合わせ先などを文字としてわかりやすく配置しなければならない。
フォントも使い分けが必要。情報が多ければ多いほど、それらを整理しなくてはならない。
そして、今回の特集では、そういった企画頁が入った。
特集は「コロナ禍に克つ!ウリハッキョ応援キャンペーン」。
ウリハッキョ支援の内容を多方面に紹介し、15頁にぎゅっと詰め込んだ内容に。
今回、わたしは特集のデザイン担当。
夏季休暇前ということで、締切が4日も前倒しと編集作業がタイトだったこともあり、デザイン作業も稀にみるきつさだった。
締切日前日に入稿された原稿をデザインとして起こす。
どうすれば、見やすく、わかりやすい頁になるか。
最初のラフに落とし込んだ整った雰囲気も維持したい、でも原稿量が遥かに多いのでどうすればいいか、云々。
私個人的には、ひとつのデザイン案を作り続けていると煮詰まるので、途中から2パターン以上を作る。
才能ない、何も出てこない…と弱気になりながらもどうにか絞り出し、合間に食事しながら、洗濯を干しながら、
遠目で仕上がりを確認したり、PCの画面とにらめっこ。
どうにか、その日中に完成。
(きつい仕事ほど、その日中に完成させ初校をだすというのが、入社1年目のとき、学んだこと。)
初校から最終校、色校確認と修羅場を経て、
タイトな編集期間でも編集部員たちの底力を総動員し、出来上がった9月号。
ぜひ、じかにお手にとって読んでみてください!(愛)
(先日、イオSNSで編集長が書いた文章を再掲します↓)
【月刊イオ9月号発売のお知らせ】
先日、月刊イオ2020年9月号の製作が終了しました。ご協力いただいたすべての方に感謝いたします。
特集は「コロナ禍に克つ! ウリハッキョ応援キャンペーン」です。
新型コロナウイルスの感染拡大により、日本各地の朝鮮学校では、夜会、バザーなど予定していたイベントがのきなみ中止、延期に追い込まれ、学校運営は厳しい状況に置かれています。
幼保無償化や、学生支援緊急給付金など、政府の支援策からの除外が、コロナ禍にさらに追い打ちをかけています。
今ある教育の場をどうすれば守っていけるのか。
9月号では、工夫をこらした各地の支援策、日本市民による支援の取り組みを紹介しています。
発売は8月18日。
アマゾンでは1冊からの注文ができます。