初めての育児の1年間を振り返って
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9月17日、息子が1歳の誕生日を迎えた。
「なんて小さいのだろう」
1年前のこの日、保育器の中の新たな命を見ながら抱いた正直な気持ちだった。生まれたばかりの赤子を抱っこしながら、かわいい、いとおしいといった感情と同時に、こんなにも弱々しい生き物が自分の腕の中にいるという恐ろしさと、この子を育ててかなくてはいけないという責任の重さを感じた。
数時間おきに母乳を与え、おむつを替えて体を清潔に保ち、服を着せ、首を支えて抱っこし、お風呂に入れ…と24時間、100%の世話をする。そうしないと子どもは生きていけない。親の仕事はそこから始まる。それから、自分で寝返りを打ち、お座りし、ハイハイし、立ったり歩いたりと発達が進むにつれ、世話の度合いは少しずつ減っていく。
問題を一つクリアしたと思ったらすぐに新たな問題が発生する。それは子どもの成長の証なのだが、ときに頂上の見えない山を登り続けているような、ゴールのないマラソンを走っているような気分になることもある。
成長の階段を一段ずつ上る息子を抱きしめながら、子育て1年目の日々を振り返る。初めての育児を通じてわかったこと―頼れる人、助けてくれる人が周りにいることのありがたさ、子どもが成長していく喜びを夫婦で分かち合える喜び、そして育児に魔法などないこと、焦らず子どもの成長を待つしかないことも多々ある…。
誕生日おめでとう。君の未来に幸多からんことを。(相)