東京中高にトレーニング室/ ラグビー部、サッカー部OBが贈呈
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全国大会出場に向けた都予選が始まるなか、東京朝鮮中高級学校(東京都北区)の部室に、ラグビー部、サッカー部用のトレーニングルームが新たに設けられた。
運動場にある部室の1階を改装し、トレーニング機材を導入。雨漏り防止のための工事、冷房も3台も備え、選手たちの休息にも利用できるようになった。
東京朝高ラグビー部後援会の呼びかけに、サッカー部OB会が呼応。両会による建設委員会(姜誠浩建設委員長、49、東京朝高40期)が立ちあがり、600万円の予算が集められ、7月から工事が始まった。
9月19日、同校の運動場で落成式が行われ、同校の尹太吉校長、呉昇哲ラグビー部監督、姜宗鎮サッカー部監督、姜誠浩建設委員長、姜宗卓・東京朝高ラグビー部後援会会長(49、東京朝高40期)、安秉再・東京朝高サッカー部OB会会長(45、東京朝高44期)と、両部の部員たち参列のもと、テープカットが行われた。日ごろ、同ラグビー部を支援する辰野永さんも参列した。現在、サッカー部の部員は56人、ラグビー部は47人。
三男がラグビー部に属する姜建設委員長は、「部室を最初に見たとき、想像を絶する状態で、これはなんとかしなきゃならないと思いました。選手たちには、ケガをしないためのトレーニングをしてほしい。一生懸命に練習してくれればうれしいです」と期待を語った。
同ラグビー部コーチも兼ねる姜宗卓後援会会長は、資金集めやトレーニングルームの設置のため、奔走してきた。「ラグビー部の同級生をはじめ、卒業生や日本の方々が『5年前の花園出場の感動をもう一度』との思いに応えてくれた。生徒たちが全国大会を闘える心と体を作れるよう、一層励みたい」と語る。
続いてテープカットが行われた。
同校の尹太吉校長は、「新型コロナウイルス感染拡大という大変な時に、保護者や卒業生たちが立派なトレーニング室を作ってくれました。感動的なことで、君たちへの期待が込められています。
これからは、科学的なトレーニングをもって、技術と精神力を高め、多くの人たちの期待に応えられるようなチームを作れるよう努力しましょう。勉強もがんばり、日本で一番のチームを作っていきましょう」と呼びかけた。
ラグビー部の李昇海主将(高3)は、「科学的なトレーニングを重ね、全国大会に出場したい」、サッカー部の裵柄哲主将(高3)は、「愛と期待を刻み、同胞たちに大きな勇気と力を授けていきたい。両チームともに、全国大会出場を目指したい」と、それぞれの決意を語った。
呉昇哲監督は、「これからは専門のトレーナーが訓練を見てくれるので、アスリートとしての意識を高め、一つでも多くを学んでほしい。学べばストレッチや筋力トレーニングの概念も変わるので、意味のある訓練を重ねてほしい。『全国大会に出る』という目標を実現し、同胞とOBに感動を与えてほしい。
そして、10年、20年後には、君たちが弟たちや後輩たちにこのようにしてあげてほしい。その時、『強い朝高』でいるためには、現在の主人公の君たちで未来は決まる。だからこそ、君たちの役割は大きい」と奮起を促した。
トレーニング室には、同ラグビー部が花園出場を果たした写真や、東京朝高ラグビー部を支援してきた辰野永さんのメッセージが書かれている。
選手権予選で5年連続ベスト4を果たした同サッカー部の活躍を願い、過去の試合の写真も飾られた。
ラグビー部は、花園出場に向けた東京都予選が10月11日(日)から始まる。
この日は、新しいユニホームの授与式も行われた。サッカー部は、9月末に選手権予選の対戦相手が決まる。
래일의 큰 꿈은 오늘의 땀 한방울부터(明日の大きな夢は、今日の汗の一滴から)。
トレーニング室に掲げられた言葉が選手たちを見守る。(瑛)