私が料理好きになるまで
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連載「2世とつくる朝鮮料理」が今年度をもって終了する。2年間、企画の担当をして、今ではすっかり料理好きになった(好きと上手はまだ比例していないが)。
料理を好きだと断言するなんて一昨年までの自分では考えられないことだ。新卒で両親に買ってもらった炊飯器を使ったのは最初の半年弱。好きなお菓子で夕食を済ませることも多々あった。
この連載のコンセプトは「料理の得意な同胞にレシピを紹介してもらうだけでなく、下ごしらえから完成までの工程を記者が実際に体験し、一口メモなども加えつつ分かりやすく作り方を紹介する」というもの。
「鶏肉って洗うんですか?」「〇〇切りってなんですか?」「…このまま切っていいんですか?」。レシピ提供者である高さんは、私がどんな質問や行動をしても丁寧に教えてくれた。それにならいながら自分の手で作った料理のおいしいこと。回を重ねるごとに料理の楽しさに気づいていき、自宅でも料理をするように。
時間があれば新しいレシピ探しのためにSNSや動画サイト、レシピ紹介サイトを開くのが日常になった。帰宅時間が少し遅くなっても、(なにか作って食べよう)と考えてわくわくすることが多くなった。あんなに高かった料理に対するハードルがいつの間にか消えていた。
「2世とつくる朝鮮料理」は年代問わずイオの読者から人気のある連載だが、自分もいちファンとして取材後もたびたびレシピを活用している。12月号では、닭찜(鶏肉の煮込み)を紹介する予定だ。醤油ベースのやさしい味つけで、辛いものが苦手な人でもおいしく食べられる。乞うご期待!
イオのwebサイトからは過去のレシピをすべて見ることができる。しかし分かりやすい工程の写真が豊富に掲載されている雑誌の方をおすすめしたい。Amazonで1冊から購入可能なので、気になるレシピの号をお探しになってみては。(理)
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おまけとして、これまで作ったものを簡単に紹介したい。
細かく切って茹でた鶏肉と千切りしたキュウリをユッケ風に味つけしたもの。鶏肉に片栗粉をたっぷりまぶすので、ぷるぷるしておいしい。
米も炊かなかった人間がなんと天ぷらにもチャレンジした。すべて揚げるまでかなりの時間がかかって、最初に揚げたものの衣がふにゃふにゃ、そしてすっかり冷めてしまったことが若干残念だった。
スライサーで千切り状にしたじゃがいもを焼いた。もちもちしておいしい。
米も炊かなかった人間がなんとタネから餃子作りにもチャレンジした。茄子の歯ごたえが残っていて新鮮な味わい。
梅宮辰夫さんが考案したという料理。投稿サイトを読んでいるうちに作りたくなり、その日のうちにチャレンジ。大量の鶏肉・豚肉とニンニクを煮込むだけ。お酢がきいている。