新連載「コロナＳＯＳ」vol.6

Q1:コロナにいつかかるか、心配です。備えられる保険商品があれば教えてください。

A:感染症法における「感染症」は、「一類感染症」「二類感染症」「三類感染症」「新型インフルエンザ等感染症」「指定感染症」「新感染症」等に分類されます。新型コロナウイルス感染症は、2020年2月1日に政令により「指定感染症」に定められました。

それに伴い、新型コロナウイルスに感染した場合、ご加入中の医療保険や死亡保険にて対応することが可能になりました。コロナに感染し入院した場合は、ほとんどの保険会社が、入院給付金の支払い対象となる「疾病」に該当するとしています。

加えて、医師の指示で治療を目的とした入院をした場合には、多くの保険会社が、検査結果が陽性か否かに関わらず、入院給付金の支払い対象としています。

また、医療機関の事情により臨時施設等または自宅で医師の治療を受けている場合も、入院給付金の支払い対象としている保険会社もあります。この場合は、医師による証明書等の提出が必要となることもありますので、注意が必要です。

新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった場合でも、ほとんどの保険会社が、死亡保険金の支払い対象になるとしていますし、新型コロナウイルス感染症を災害割増保険金、災害死亡給付金等の支払対象として取り扱っているので、契約内容によっては、死亡保険金が上乗せされて支払われることもあります。ただ、状況が変化する可能性がありますので、詳細については、各保険会社にお問い合わせください。 その他にも、勤務先の健康保険や労働保険から、傷病手当金や休業手当、失業保険などが支給されます。（金嶺輝／金剛保険株式会社東京支社課長）

Q2:雇用保険に入っていなくても、利用できる求職者支援制度とは？

A:新型コロナウィルス感染症の拡大により、解雇や雇い止めなどで仕事を失った人が増えています。中には雇用保険の失業給付の対象にならない人も少なくありません。求職中の人を対象にした支援策として、求職者支援制度があります。

これは、雇用保険を受給できない求職中の人を対象に、ハローワークが認定する職業訓練によるスキルアップを通して早期の就職を目指し、かつ、訓練期間中の生活費を支援しようというものです。

対象になるのは、①失業給付を受けていない人で、②就労の意思があり、③ハローワークに求職登録をしており、④ハローワークが職業訓練の支援が必要と認めた人です。具体的には、雇用保険に加入していなかった人や加入月数が足りなかった人、雇用保険の失業給付の受給が終了した人、就職が決まらないまま学校を卒業した人、自営業だったが廃業した人などです。

さらに、一定の要件を満たす場合、職業訓練期間中の生活を保障するための職業訓練受講給付金（月額10万円）と通所手当が支給されます。

支給の要件は、①本人の収入が月8万円以下、②世帯全体の収入が月25万円以下、③世帯全体の金融資産が300万円以下、④現在住んでいるところ以外に不動産を所有していない、等の資産要件の他、同じ世帯の中に同時にこの給付金を受給している人がいないことや、過去3年以内に不正受給等がないこと、などの要件があります。 　職業訓練の種類や期間、申請要件等の詳細については、ハローワークのホームページで確認できます。（金静寅／同胞法律・生活センター）