Vol.1 朝鮮に禁煙ブーム到来!―「喫煙者天国」は昔、効果挙げる法規制と禁煙運動
広告
金淑美 ●朝鮮新報平壌支局
喫煙の規制が世界的な趨勢となって久しい。禁煙ブームは朝鮮民主主義人民共和国も例外ではない。訪朝経験者はにわかには信じがたいかもしれないが、「朝鮮ではどこでもタバコを吸える」は過去の話。近年、社会的な禁煙の取り組みや法規制の強化にともない、禁煙マークのステッカーを貼る飲食店や原則禁煙の施設がどんどん増えている。朝鮮は2005年4月にWHOタバコ統制枠組み条約に加入済みで、世界禁煙デーに際したイベントのほかにもさまざまな禁煙運動に取り組んでいる。
筆者は禁煙運動の実情を探るべく18年6月、平壌市内にある「禁煙研究普及所」を取材したことがある。10年に開設された同所は、喫煙被害を減らすためのPR活動をはじめ、喫煙による健康への影響に関する研究、禁煙グッズの開発などを行う禁煙のための専門機関だ。…