社会の宿題と祖父の本
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厳しい暑さが続いています。
朝鮮学校は先週から夏休みになりました。
うちの上の子も、もれなく夏休みです。
私が出社の日は学童へ、在宅の日は自宅で宿題に励んでいます。
昨日も夏休みの宿題を黙々としていると思ったら、「オンマ!これ教えて!」と。
社会の科目の問題で、
「次の問いを調べて、答えましょう」という問題。
①「おじいさん、おばあさん(ひいおじいさん、ひいおばあさん)たちはいつ日本に渡ってきましたか?」
②日本に渡ってなんの仕事をしましたか?
③あなたの故郷はどこですか?
完全に、親もしくは祖父母がいないと、解けない問題でした。
本当は父方のほうを調べて書くのがいいのでは?と思い言ってみると、
母方でも問題ないと授業中に言われたらしく、私が調べることに。
しかし、そんなとき、わたしには強い味方が!!
祖父が遺してくれた自叙伝です。
祖父が77歳の時、喜寿を記念して、朝鮮新報社で制作を頼み、
ハードカバーの本として作りました。
文章はすべて朝鮮語。故郷の慶尚北道の方言で書かれていて、
まるで本人が語っているかのように、祖父の人生について詳細に書かれています。
私は製作当時は読めなかったものの、大学に入ってからじっくりと読みました。
私が大学に入る直前の2月末に亡くなってしまった祖父。
聞きたくても聞くことができなかった内容がどっさりと盛り込まれていて、
祖父の人生をこの1冊で知ることができました。
私が長野から東京にでてくるとき、
父からお守りがわりに1冊持たせてもらいました。
子が産まれ、その子が自身のルーツについて調べるときに、
この1冊をさっと取り出して、答えを簡単に教えられることに、
自叙伝を遺してくれた祖父に感謝せずにいられませんでした。
祖父が時を経て、私の子の分まで贈り物を届けてくれたような。。。
無事に今日の分の宿題を終え、
子も満足げでした。(愛)