個人的、最近の映画事情①
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映画「007」シリーズのダニエル・クレイグの5作目となる「No time to die」の公開(10月1日)に先立ち、ダニエル・クレイグ1作目から見てみた。
「007」シリーズは1960年代から続いている大作なので、ある程度期待を持って見たのだが、劇中の登場人物や組織などについてあまりに説明がなく、感情描写も少ないので、ところどころ「…?」となる場面が多かった。
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役を務めたこれまでの4作品の中では、3作目の「スカイフォール」が一番面白く見ることができた。特に、Qの存在感が良く、ハビエル・バルデムは相変わらずの怪演っぷりだった。
最近、ハリウッドのアクション/ SF映画を観る頻度が高いのだが、無理やりなシリーズ化や、リメイクの繰り返しで、ヒーローは絶対に死ぬことはないし、物語が進むにつれ内容がマンネリ化し、(無理やりだなぁ)と思いながら見てしまうのが悲しい。
なんてったってジェームズ・ボンドは、胸部を打たれ、高所から川に落ち、流されるがまま滝から落ちても生きているし、追い込まれて敵に銃を向けられてもコモドドラゴンが敵をやっつけてくれるし、爆発まで残り1分44秒でも建物のどこかで捕まっているヒロインを見つけ出し、しっかり脱出するので、ジェームズ・ボンドは死なないという前提が頭から抜けず、あまりハラハラドキドキしない。また、だいぶ尺を取って描いた敵の死に方があっけなく、拍子抜けしてしまう場面も多々あった。
しかし、豪華キャストに、お金がかかっているであろうCGや爆発シーン、カーチェイスの迫力には、(さすがハリウッド…)と感心しながら見入ってしまう自分がいる。なにより、「007」を見て数日間は、テーマ曲が頭から離れない。最近の取材前の「やる気ソング」はもっぱら「ジェームズ・ボンドのテーマ」だ。
なんだかんだ言って、劇場で「No time to die」を見るのが楽しみである。(蘭)