記者のアルバムonline ver.3/離島 – 宮古島の同胞夫婦を訪ね
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日本一海が綺麗だと言われている宮古島で、マリンショップ「Pada miyako」を経営する孫正義さん(30)、康敬恵さん(29)夫婦を訪ねた。
孫さんは、大阪朝鮮高級学校(当時)、朝鮮大学校経営学部を卒業後、3年間朝銀に務めた後、沖縄で働くことに。大学4年時、リゾート地のバイトでスキューバダイビングを体験し、沖縄の海の魅力に憑りつかれたという。
当時から沖縄で働くことを決めていたが、親の勧めで数年社会経験を積むことに。「これまで好きなことや考えがコロコロ変わるタイプだったので、それを知っての親の勧めでしたが、沖縄で働きたいという思いだけは少しも変わりませんでした」(孫さん)。
朝銀に務めながらも年に数回沖縄を訪れていた孫さんは、その後、久米島でスキューバダイビングのインストラクターをしたのち、SUPの会社で経験を積み、2019年末に独立。2020年3月に「Pada miyako」をオープンした。
一方、康さんは東京朝鮮中高級学校の卒業生。海好きの父の影響でダイビングのライセンスも取得していた康さん。共通の友人の紹介で、沖縄に発つ直前に東京を訪れた金さんと出会い、意気投合し、沖縄と東京の遠距離交際を経て昨年12月に結婚した。現在、「Pada miyako」で予約受付や広報など、多くは事務を担当している。
好きなことを仕事にし、自然の流れに身を任せ生活する―離島での暮らしは迷いがなかったという。
さっそく、筆者もSUP(スタンドアップパドルサーフィン)を体験させてもらった。名前の通り、サーフボードの上に立って漕ぐスポーツで、宮古島の綺麗な海を水上散歩することができる。
この日、宮古島の天気はどんよりしていたが、それでも海の透明度が半端じゃない。風のないエリアは、海面がガラス張りのように澄んでいる。同ショップは、1組限定の完全プライベート制。他の利用客とかぶることがないので、宮古の海を独り占めしたかのような贅沢な体験ができ、超有名芸能人もお忍びで利用するという。
他にも同ショップではシュノーケリングも体験することができる。天候や風向きを見て、孫さんがその時々でベストな海を厳選するので、ロケーションはばっちりだ。
体験中も、宮古の海についてや、海面から見える魚、サンゴについて、友人が遊びに来てくれたこと、「Pada miyako」のスタッフが本当にいい人たちだということ―など気さくにお話してくれた。
体験が終わると、「今日は予定が空いているし、せっかくだから」と宮古島を案内してくれた。取材時、「毎日朝から閉業まで平均10組みっちり予約が入っている」と言っていたので、わざわざ時間を作ってくれたのではないかと申し訳なさを感じつつ、お言葉に甘えた。
まずは、宮古そばで有名な丸吉に連れていってくれた。
にんにくが効いていて、われわれ好みの味だ。カレー粉や一味唐辛子、沖縄名物のコーレーグース(泡盛に唐辛子を漬けたもの)をかけて味の変化を楽しむ。上に乗っている豚がジューシーで美味しい!
食後は、伊良部大橋を渡って伊良部島へ。
ここで、人生初のサーターアンダギー、宮古名物のさたぱんびんを食べることに。
サーターアンダギーとは「サーター=砂糖、アンダ=油、ギー=揚げる」だそうで、さたぱんびんは、「さた=砂糖、ぱんびん=天ぷら、揚げ物」の意味。宮古の方言だという(深い~)。
なかゆくい商店のさたぱんびんは超有名らしく、行列ができていた。中は紅芋、揚げたてのさたぱんびんにアイスクリームを乗せて食べる。贅沢なサーターアンダギーデビューを果たしてしまい、もう他のサーターアンダギーを食べられそうにない。
その後も少しドライブを楽しみ、飛行機の時間までオーシャンビューのオシャレなカフェで、オシャレなコーヒータイムを過ごした。
創業から1年で、巷では「宮古島イチのマリンショップ」と噂されている「Pada miyako」。宮古島で初めて透明のボードを使う、Instagramの更新に力を入れるなどの運営面もそうだが、リピーターが多いのは、お客様に対する思いや、孫さん夫婦含めスタッフたちの人柄の良さ故かもしれない。
10時ごろ宮古島につき、16時ごろの飛行機だったが、自然に身を任せると、時間が本当にゆっくり過ぎていく。決して余裕のある日程ではなかったが、宮古島を堪能することができた。孫さん、康さん、本当にコマッスムニダ!(蘭)
HP: https://padamiyako.com/
Instagram: @pada_miyako